あらすじ
時間移動を操れることがわかったロキは、時間織り機が崩壊する前の時間に戻り、なんとか時間織り機の崩壊を防ぐべく努力する。何回時間移動しても時間織り機の崩壊は防げなかったが、時間織り機に関するすべての知識を繰り返しの時間移動で学んだロキは、ついにタイムリーを使って時間織り機の崩壊を防ぐ作業を完了させる。それでも時間織り機は崩壊してしまった。ロキはさらに時間移動し、シルヴィが在り続ける者を抹殺する前の時間に戻り、シルヴィを止めようと何回も繰り返すのだが、それでも時間崩壊は防げないどころか、在り続ける者が時間崩壊を認める考えでいることがわかる。ロキはさらに時間を遡り、最初にメビウスの尋問を受けた時間に戻り、彼と会話して時間の崩壊を防ごうとするも、それも叶わず、最終的にロキは自分がなすべき真実に辿り着き、時間織り機を意図的に崩壊させ、時間が無数に分裂していく様を自身が時間の王になって潰していくことなる。
感想
「ロキ」のシーズン2の最終回は、当初簡単に物語が解決するのかと思わせておいて、実は相当複雑な構造のストーリーの中で、崩壊する時間軸をどうロキが食い止めるのかを描いた最終回らしいようでらしくない部分もある展開になった。シーズン1の最終回のシーンに時間が戻ったり、さらにシーズン1の第1話に相当するエピソードに時間が遡ったり、すでに忘れたエピソードを思い出させるとんでもない展開になっている。その中で崩壊する時間をロキがどう食い止めるのかが見どころであるが、最終的には王になりたかったロキがある面で望んだ王になって平和な時間を生み出すという展開には圧倒されるものがある。そして、ラストのメビウスとシルヴィの会話は静かな余韻を残す展開になっている。2シーズンに渡って展開された「ロキ」は、予想外かつ納得のラストとなって着陸している。ただ、在り続ける者のその後のマーベル・シネマティック・ユニバースへの関与は、この「ロキ」の最終回を受けての設定になると予想されるので、色々考えさせられる終わり方である。
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