レビューの詳細は、SE7EN(4K UHD Blu-ray)|セブン|輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。
今年の1月から、「SE7ENの輸入盤4K UHD Blu-rayが手に入らない」などと書いている。実際には先週頭にようやく手に入ったのだが、4K UHD Blu-rayという規格ができて以来、この「セブン」の4K化は結構映画ファンの間で要望が高かったらしい。そのため、発売されると一時的に注文が殺到していたようである。一時は「手に入らないかも」という不安感もあったが、最終的には入手できたので、今日、鑑賞することにした。
本当ならば、現在はIMAXシアター限定でリバイバル上映をしているので、IMAXバージョンの「セブン」を見たかったところではあるのだが、IMAXシアターの上映時間が都合がつかず、IMAXシアターで見るのは諦めた。そういう意味もあって、手元に届いた4K UHD Blu-ray版の「セブン」を早々にホームシアターで見ることにしたのである。
この4K UHD Blu-rayバージョンの「セブン」は全世界共通版である。なので、輸入盤ディスクではあるが、プレイヤーの言語設定を「日本語」にしておけば、最初の著作権の警告からメニューから日本語で表示され、字幕も日本語が選択でき、日本語吹き替え音声も4種類入っているという豪華さである。僕の場合は吹き替え音声で視聴するという趣味はないので、英語音声、日本語字幕で鑑賞した。
作品は、1995年に輸入盤レーザーディスクで初めて鑑賞した時に受けた衝撃を未だに覚えていて、その衝撃は輸入盤DVDで見た時にも追憶で受けたのだが、今回、監督のデヴィッド・フィンチャーがオリジナルの35mmフィルムから8Kスキャンを行なって、8Kのまま映像の修復等を行なっているので、4K UHD Blu-rayの画質という面ではハイクオリティな映像になっている。4Kの解像度は素晴らしく、HDR10であるHDRによる色彩表現もフィンチャー監督が意図したものに仕上がっている。輸入盤レーザーディスクの時もフィンチャー監督監修のもと、当時としては驚異的な映像表現を再現していたと思うが、その感動が蘇った感じである。輸入盤レーザーディスクは処分してしまったので、手元にあるのはこの4K UHD Blu-rayの他は輸入盤DVDしかないのだが、圧倒的な映像表現に魅了された。
音響はオリジナルに戻って、あえて5.1chのサラウンドになっていて、Dolby Atmosのようなオブジェクトオーディオにはリミックスしていないのだが、5.1chのミックスも実はやり直しているようである。dts-HD MAの5.1chサラウンドなのだが、フロント重視のサラウンドである。とはいえ、サラウンドチャンネルも結構活躍しているし、AVアンプのサラウンドモードをdts Neural:Xにしておくと、擬似的にイマーシヴサラウンドになるので、不満が全く出ない。実際は天井方向を含めた三次元に広がるサラウンドを楽しむことができ、映画に没入できるようになっている。
輸入盤4K UHD Blu-rayにも日本語字幕、吹き替え音声が入っているので、3月には日本でも4K UHD Blu-rayはリリースされる。パッケージやレーベルが日本語になっているのだと思うので、英語ができない人は、日本版を購入されて視聴するのがいいかと思う。劇場公開30周年を迎えた「セブン」だが、1995年よりも2025年の現代に訴えかけるものが大きい映画だと思う。
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