スター・トレック:ストレンジ・ニュー・ワールド シーズン1第10話「情けの価値」(Paramount+/WOWOWオンデマンド)

あらすじ

エンタープライズは、ロミュランとの中立地帯ギリギリの前哨基地にやってきていた。そこで物資の補給等を行っていたエンタープライズのパイク艦長は、前哨基地の司令官の息子が後のエンタープライズの乗組員になり、事故で犠牲になる未来を見せられていたことを思い出す。

パイクも自身が事故で負傷し、半身不随になる未来を見せられていたので、個人日誌にその息子に向かって未来を避けるよう記録しようとするが、未来から来たパイクに止められる。それは、パイクが未来を変えようとすると、さらにひどい事態が起きるからだと警告し、クリンゴンから借りたタイムクリスタルで、パイクに未来を変えた後のさらに未来の世界を見せる。

その未来では前哨基地の息子もパイクも負傷せず、副長はスポック、ラアンはファラガットの副長になっていた。そして、前哨基地は何者かによって攻撃を受け、破壊されてしまう。

破壊された前哨基地にエンタープライズとファラガットが到着する。ファラガットの艦長はジェームズ・カークであり、サミュエル・カークの弟だった。カークやエンタープライズのクルーは、前哨基地を破壊したのはロミュランだと断定し、遮蔽装置で姿の見せないロミュランの船を撃破しようと提案する。

しかし、パイクだけは戦いに消極的で、なんとかロミュランとの対話に持っていこうと努めるが、ロミュラン艦の攻撃が上手で、ファラガットは撃沈され、エンタープライズも攻撃能力を失う。

それでもロミュラン艦も航行不能になったので、パイクはロミュラン人と初の対話を行い、2時間だけの休戦を確約する。ロミュラン人がバルカン人と同じ姿なのに連邦の者たちは驚き、スポックに不信感を抱く。

2時間が経過したが、ロミュランとの一触即発状態はさらに悪化していく。ロミュランと連邦の全面戦争が始まろうとしていた。

感想

シーズン1最終回は、悲惨なパイクの未来を自らの手で変えようとして、未来の自分から止められる物語である。未来の自分が見せるパイクが事故に遭わなかった未来は、さらに深刻な事態を引き起こす展開になっていて、これがシーズン1最終回とは思えない驚愕の展開になっている。

仮定の未来の話ではあるが、事故に合わなかった未来のパイクの世界では、なんと「宇宙大作戦」の人気エピソード「宇宙基地SOS」でカークが直面するロミュランとの戦いを、パイクがもしエンタープライズの艦長のままだったら、という設定で話が進んでいくので、緊迫感がすごい。

「スター・トレック:ピカード」では味方になったロミュランだが、パイクの世界ではまだ姿すらわからない危険な敵という認識なので、エンタープライズ対ロミュランのバード・オブ・プレイの息つく暇もない戦いの行方は、テンションが上がる。

そして、エンタープライズの艦長にならなかったジェームズ・カークがファラガットの艦長として登場し、パイクと共同戦線を張っていくので、この辺のやりとりも面白いところである。

パイクが事故に遭わない未来ではエンタープライズのクルーの設定もいろいろ変わっているので、その辺も興味深い。副長がスポックが担当していたりとか。ロミュランとの戦いの前にクルーの結婚式を挙げるセレモニーを取り行っていたのも「宇宙大作戦」と同じシチュエーションだし。

ラストは自分の見た未来がさらに酷い状況になることを知ったパイクが未来を変えるのをやめるのだが、それで話が終わりかというと、ウーナに関する問題がシーズンクリフハンガー的に描かれ、ここで話がシーズン2まで持ち越し? と焦らさせる展開になっている。

シーズン2もWOWOWオンデマンドのParamount+で2024年1月19日から配信されるので、期待大である。シーズン2は輸入盤4K UHD Blu-rayを入手したばかりで視聴していないので、WOWOWオンデマンドのParamount+が初視聴になるので、楽しみである。

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