佐野元春「VISITORS」ハイレゾ版と、CD版を比較聴取する

佐野元春のEPIC時代のアルバム全12作が、ハイレゾ音源となってネット配信で発売されているのは前に書いたと思う。僕もハイレゾには関心があるので、「No Damage」の時にハイレゾ版を購入し、CDからリッピングしたAAC音源と比較してしたが、違いがわからないので、ハイレゾの意味がないと思っていた。アルバム「VISITORS」は1月頃購入した作品だが、すでに「VISITORS DELUXE EDITION」のCDを購入していたので、そんなに音質の差はないだろうと思った。たまたま、昨晩気まぐれで、「VISITORS DELUXE EDITION」のCDと、ハイレゾ版「VISITORS」を比較聴取してみようと思った。プレイヤーはCDもかかるし、ネットワーク再生も可能なOPPOのBDP-103で、アンプは、YAMAHAのRX-V773、スピーカーはBOSEのAM-6 IIIでサラウンドモードをSFi-Fiにして聞いてみた。その結果だが、マスター自体が全く違うようで、大きく変化が出た。CD版は、高域の音量が高くて、キラキラしたような音場を形成しているのに対し、ハイレゾ版は、高域を弱め、中域から低域を中心にしたような感触だったのである。これはCDとハイレゾの違いというより、元のマスターの違いがこうさせているかのような感じである。CDの高域強調の音響を聞いてしまうと、ハイレゾ版は物足りない感じがする。ハイレゾ版のマスターは一体どのCDに使われたものなのかが不明だが、高音質を得るには、物理的な要素よりも、決まったフォーマットの中でどう表現するかの差が効いてくるような気がする。

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