佐野元春、「Blood Moon」を聞いての感想

昨晩と、今晩、CDとハイレゾで佐野元春のニューアルバム、「Blood Moon」を聞いてみた。特に今晩ハイレゾは歌詞カードを見ながら、試聴した。それを聞いての感想を少し書いてみたいと思う。今回のアルバムは、ある種の方向性が一貫して貫かれているような感触がある。それは現代の複雑化した問題に対して、異議申し立てをするかのような歌詞や、サウンドがそれを通している気がしてならない。かつての「THE SUN」の中の一曲「国のための準備」のようにはっきりした批判こそしていないものの、結構現実に批判的な雰囲気の漂う歌詞が多いと感じる。それが現代にどう響くかだが、これが佐野元春独特の普遍性を持った詩と相まって、よりリアルに感じるのである。サウンドもハードな曲が多く、「Zooey」と比べても統一感を持っているかのような感触を覚える。THE COYOTE BANDとは3度目のアルバム制作ということもあり、息はぴったり合っていると思う。当分はこのアルバムを聴き続けて、佐野元春の曲に対する姿勢を存分に味わいたいと感じるアルバムだと思う。ハイレゾは素直な音質で、なめらかな雰囲気を持っていると思う。普段AACで聞いているので、その差は歴然である。しかし、僕は再生機器があるからいいが、ない人が多いと思うので、その凄さが味わえないのは惜しいところである。

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