Olasonic ハイレゾパワードスピーカー TW-S9のレビュー

6月にOlasonicのPC用USBハイレゾパワードスピーカー、TW-S9を買ったことは書いたと思う。それからしばらく鳴らしをかけて、本調子になってきたので、少しレビューを書いてみたい。なお、使用PCはAppleのiMac 4K Retina late 2015モデル。再生ソフトはRadikoと、iTunes、Audirvana Plusであることをまず記載しておきたい。

まず、一番注意したいところだが、あくまでPCのそばで音楽を聴くことを前提にしたスピーカーであることを記しておきたい。本格的ハイレゾコンポやスピーカーのような雄大な音場を形成することはできない。フルレンジスピーカーと、ハイレゾ用広音域ツイーターのセットは、一番使いやすいのは、ノートPCにスピーカーを設置したい、ハイレゾ音声を聞きたい、という向きにあっていると思う。僕の環境であるiMacだと、スピーカーが小型なので、少し画面と音場の位置関係がぴったりとは合わない。それは慣れである程度緩和されるが、それでも多少の違和感は残る、とは書いてもいいだろう。

そういう前提で音を聞くと、普段はRadikoでHE-AACの低ビットレートの音質で聴いているが、それがクリアで定位感は抜群である。低ビットレートなので、当然高音域は元々でていないのだが、音質は自然で、聞きやすい音になっていると思う。

iTunesでリッピングした曲を聴く場合、iTunesで再生する場合と、Audirvana Plusで再生する場合があるが、AAC 256kbpsのビットレートの音になると、かなり高音質で曲が聴ける。Audirvana Plusだと、44.1kHz/16bitの曲を96kHz/24bitにリサンプリングして再生されるが、この場合、本来存在していない超高音域のニュアンスも感じられ、音楽を楽しむのには十分な性能を持っている。

肝心のハイレゾは、手持ちの曲がJ-Popと坂本龍一の映画のサウンドトラックぐらいしかないが、マスター音源のリマスタリングの結果もあると思うのだが、AACの曲と比較しても存在感が大きくなり、高音域が伸びている印象を受ける。坂本龍一のアルバムはflacではなく、dsd2.8MHzの音源を88.2kHz/24bitに勝手にリサンプリングされて再生されるが、落ち着いた、ゆったりした感じの再生音源になる感じを受ける。

総じて、手軽にハイレゾ音源を試してみたい向きには、悪くない選択になるスピーカーであると思う。ハイレゾ再生システムは、どうしても金額が高額になりがちで、また、品揃えも選択肢はあまり多くないので、とりあえず試してみたい、という向きにはこのスピーカーが選択肢に入ると思う。ただ、ハイレゾ音源を持っていないのならば、2万円以上するこのスピーカーは選択肢に入れないほうがいい。もっと安くて音のいいUSBパワードスピーカーが存在しているからである。あくまでハイレゾ入門用のパワードスピーカーとして考えたほうがいいと思う。

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