岡崎琢磨著「珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように」宝島社文庫

人気シリーズ小説の最新作にして、5作目になるのが「珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように」である。前作4巻で「そろそろシリーズも終わりかな」と思っていたので、この最新5作目は、ちょっと意外だった。ストーリーは、アオヤマがメインの話で、美星は今回脇に回っている。アオヤマの中学生時代から話は始まり、友達の出来なかったアオヤマを救った眞子との交流から、11年後の現在にアオヤマと眞子が再会するという展開になり、事件につながって行くというストーリーである。眞子には、不倫で苦しんでいるというバックグラウンドがあり、それが物語の進行によって、だんだん真実が明らかにされて行く、という内容になっている。本のサブタイトルである鴛鴦茶とは、香港で飲まれている紅茶コーヒーのことで、物語を象徴する飲み物として、扱われている。今回も、話的には面白いが、ラストのネタバレが、物語途中で予想できてしまい、それがある程度当たってしまったので、少しミステリーとしては寂しい。今回、ある小説が物語と深く絡んでいるので、その小説を読んでいると、より面白いかもしれない。僕は、読む気はないが。それと、その小説や、一部映画のネタバレをしているので、未見の人には、若干注意が必要かも。巻頭に、主人公たちのイラストと、キャラ設定が書かれているのは、サービスかな、と思う。

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