スター・トレック:ピカード 第3シーズン第10話「ラスト・ジェネレーション」

あらすじ

ラフォージは、艦隊ミュージアムで、密かに艦隊から独立したシステムを持つかつて大破してしまったエンタープライズDを再び組み上げていた。ピカードたちは、エンタープライズDに乗船し、連邦の危機を救おうとする。連邦の船はボーグに同化された若いクルーたちによって操られ、地球防衛の基地を総攻撃していた。タイタンに残ったセブン・オブ・ナインやラフィたちは、タイタンをコントロールしていた同化されたクルーを排除し、タイタンの指揮権を取り戻す。そして、遮蔽装置を使って一旦連邦のシステムから切り離し、一隻で同化された連邦の船に戦いを挑む。エンタープライズDは、木星の中にボーグ・キューブが存在しているのを発見し、ボーグ・キューブのビーコンから連邦の若い乗組員を操っていることを確認する。そして、その発信者はジャックだった。ピカードはライカーやウォーフと共に、ボーグ・キューブに乗り込み、ビーコンの位置特定と、ジャック奪還を試みる。乗り込んだボーグ・キューブに同化されたボークはいなかった。皆、死んでいた。ジャックの位置をほぼ特定できたビバリーは、ピカードに位置情報を教える。ピカードはジャックを取り戻すべく、ジャックの元に向かうが、そこにはボーグ・クイーンがいた。ボーグ・クイーンは、ボーグが進化するためには単なる同化ではなくて、遺伝子レベルによる同化を試みていて、その手先としてジャックを使っていたのだった。ジャックを取り戻すべく、ピカードは自身もボーグに同化し、ジャックと集合体としての会話を行い、ジャックの考えを改めようとする。一方ライカーとウォーフはビーコンの位置を特定し、エンタープライズDに連絡する。その場所はボーグ・キューブの奥底にあって、到底辿り着けない場所だったが、データの操艦技術によりエンタープライズDはビーコンの位置に辿り着く。しかし、ビーコンはボーグ・キューブと密接に繋がっていて、ビーコンを破壊すれば、ボーグ・キューブ自体が破壊されるため、連絡の取れなくなったピカード、ライカー、ウォーフ、ジャックの救出は無理だとわかる。しかし、銀河の平和のため、エンタープライズDはビーコンを破壊する。そして、ボーグ・キューブの破壊も始まった。

感想

このエピソードが、「スター・トレック:ピカード」シーズン3のフィナーレであると同時に、「スター・トレック:ピカード」のシリーズ自体のフィナーレであるのだが、最後のストーリーは、かつて活躍したエンタープライズDが復活して銀河の平和を救い、ピカードたちも宿敵ボーグと対峙して想定外の展開を繰り広げながらもボーグを壊滅させ、ボーグに同化された連邦の士官も元に戻り、大団円を迎えるというラストにふさわしい展開になっている。連邦に潜入していた可変種についての取り扱い方も解決し、ラストにはトゥヴォックも再登場するし、ラフィは拗れていた家族との関係を取り戻すことができたし、セブン・オブ・ナインはついに艦長として新しい船の指揮権を任されるし、ピカード以下のエンタープライズDのクルーたちとの擬似家族関係はそのまま続いていくしで、素晴らしい余韻の残るラストになったと思う。まあ、シーズン2で話が完結したジュラティ博士がボーグと同化して新しいボーグになった展開はどこに行ったのよ?という疑問も残るが、それはそれとして、シーズン3は大変面白いシーズンになったと思う。しかも、「スター・トレック:ピカード」自体は多分これで完結するとは思うが、このエピソードのおまけ映像で、今度はジャックを主人公にしたシリーズができるかも、という匂わせをしていて、そこであるキャラがまたまたゲスト出演していて、視聴者をあっと言わせる仕掛けは驚きに満ちている。ラストのピカードたちがトランプに興じるシーンでエンドクレジットが流れるのは、いい感じの終わり方だったと思う。

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