映画「15時17分、パリ行き」(輸入盤Blu-ray)

レビューの詳細は、THE 15:17 TO PARIS(Blu-ray)|15時17分、パリ行き|輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。この週末、いろいろ用事があって、日曜には映画見られそうにないなというのと、上映時間短くてDOLBY ATMOSでサウンドトラックが入っている映画を何か持っていないかなと思ってラックを探したら、たまたま以前買っていた「15時17分、パリ行き」の輸入盤Blu-rayが見つかったので、視聴した次第。上映時間も94分と短いので、土曜の午前中に見るには適しているかなと思って見ていた。

この映画を選択したのも実話の映画化という認識だけと、DOLBY ATMOSのサウンドトラックがBlu-rayに乗っているから、という理由で見たのだが、フランスで2015年8月21日に起きたトレインジャック事件の顛末を描いた作品にしては、そのトレインジャックの部分はあまり多くなく、トレインジャックを阻止した主人公三人の友情関係や彼らの技能を身につける場面を子供時代から時系列に描いているので、ドラマティックな部分との関連性がクライマックスまで待たされてしまい、途中までなんか退屈なドラマになってしまった感じはする。

意外だったのは、映画で描かれたトレインジャック事件が実話というのは事前に知ってはいたのだが、それを阻止した主人公三人を演じたのは俳優さんではなく、本人自身だったというところにある。どうも本人以外にも事件の場に居合わせた乗客の多くが本人役で出演しているとのことで、事実は小説より奇なりを地で行ってしまった感はある。本人は役者ではないから、どうしても演技も素人であるのだが、その分リアリティはあるかなとは思う。

4Kテレビを買ってから映画を見る基準が4K UHDになってきているため、Blu-rayで映画を見たのは久しぶりなのだが、映画のマスターデータが2Kであることから、Blu-rayで見ても画質が悪いとは思わず、結構高画質である、という印象を受けた。色彩もSDRなので現実を反映したような色彩にはなってはいないのだが、それでもナチュラルな色調をしていて、見ていて安定感はある。

で、期待していたDOLBY ATMOSだが、アクション映画ではなく、主人公三人の半生を描いたドラマということもあってか、派手な三次元サラウンドにはなってはいない。でも、環境音などはよく聞くと自分を取り囲むかのようなサラウンドを構築しているし、特にクライマックスの高速鉄道の車内は自分が列車に乗っているかのような効果を演出している。高速鉄道の移動感もオブジェクトとしてスムーズにスピーカー間を移動するので、臨場感はある。

映画の出来としてはそんなに良くはないし、派手なATMOS効果もない映画ではあるが、こういう事件が本当にあったんだという現実を受け入れれば、それなりに納得はできる映画かなと思う。

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