BBCドキュメンタリー「J-POPの捕食者:秘められたスキャンダル」を今更ながら見て

僕はこのブログで数回、ジャニーズ性加害について意見を述べてきた。それも直接的というよりは、ジャニーズと関係の深い山下達郎に対する姿勢批判だったり、昨日のジャニーズの記者会見に対する視聴した感じでのマスコミに対する印象だったりで、直接的な言及ではなかったように思う。

ただ、この問題が大きくなるきっかけになったBBCのドキュメンタリー「J-POPの捕食者:秘められたスキャンダル」の存在自体は知っていたのだが、内容まで踏み込んで見ていなかった。問題の一連の流れを知るにつれ、発端になったBBCのドキュメンタリー「J-POPの捕食者:秘められたスキャンダル」を見ないで何か意見を語っていいものか、迷うようになった。

ネットでBBCのサイトを見ると、どうもこのドキュメンタリーに関係するページは、アクセスが集中しているのか、見ることができなかった。でも、YouTubeでも日本語字幕付きで配信しているのは知っていたので、この機会にと約50分の番組を視聴することにした。

番組内容が内容だけに、YouTubeのアカウントにも制限がかかっており、いくつか持っているアカウントのうち、正規に使っているアカウントでないと視聴できなかったが、アカウントを切り替えることで視聴できた。

で、視聴した感想だが、想像以上に重い内容で、自分自身のジャニーズ事務所に対する無関心さに頭を殴られた想いである。ジャニーズのタレントのファンでもなんでもないが、ジャニーズのタレントが出てくるテレビ、ラジオ番組はそこはかとなく接しているわけで、ジャニー喜多川の性犯罪に対して無関心でいたことに対して、自分の無知というか無関心ぶりにショックを受けた。

ファンではないとはいえ、ジャニーズのタレント出演のテレビ、ラジオに接しているわけであるから、事実上ジャニー喜多川の性犯罪に対して寛容になっていたわけで、そういう日本という国で育っていろいろ知識づけられた身としては、BBCのレポーターの疑問に対して、筋道立てて説明できないと感じたし、日本という国の異常性に改めて気付かされた気分である。

僕自身はこれまでマスメディア中心に批判をしてきたわけではあるが、その文章を書く時点で自信がこれを書く資格あるのか、という疑念自体は若干は持っていた。正直言って、今は資格はないように思えるが、それでも自己検閲はしてはいけないとは思うし、このドキュメンタリーを視聴してどう個人として意見を発信していけるのか、考えないといけないと思う。

その上で昨日の記者会見についての文章を思い起こすと、少なくともジャニーズ事務所が性加害を認めたという点に関してだけ評価したことについては、多分その判断は妥当かと思った。ただ、その他の部分での追求は物足りないかなと思っている。最終的には被害者が救済されることが目的なので、そこまで辿り着けるかが課題だと思うが、SNS上ではそれに疑念を持つ人も多く、僕もある程度は同意することになるかと思う。ただ、ジャニーズ事務所を叩くだけでなく自身のこれまでの対応に対しても絶えず問いかけながらいろいろ意見を述べる必要はあると思っている。

この問題についてニュースソースでしか知らない人は、できる限りBBCのドキュメンタリーを視聴して、日本国外からどう見られているかという視点を確認したほうがいいと思う。

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