映画「沖縄狂想曲」(中洲大洋劇場)

僕自身は、沖縄の文化に魅了され、足繁く通ったりする。旅行に行くだけでなく、沖縄関連書籍を読むことも多いし、沖縄地元新聞の記事を読む機会もある。

昨年秋から、アメリカ軍の辺野古への基地移設をめぐって、日本政府と沖縄県が対立し、法廷闘争で沖縄県敗訴だとか、沖縄県がその裁判に従わなかったために国が代執行を起こすなど、異常とも言える事態が続いている。

それに対して、僕個人は沖縄県側の意見に賛同しているのであるが、SNSやYahoo!ニュースのコメントを見ていても日本政府のやり方に賛同する人が多く、もどかしい思いを抱いていた。ただ、そういう意見に対してアクションを取ったかというと、せいぜいこのブログで意見を述べる程度にとどまっていた。

この「沖縄狂想曲」のことを知ったのはそんな時で、YouTubeで予告編を見たからだった。なんとなくだが、僕の抱えるモヤモヤが晴れるかも、という予感が予告編から漂っていた。

それでも、この映画を見に行くかどうかは決めていなかったのだが、今朝起きた時の気分と天気、そして上映劇場がこの3月31日で閉館してしまう中洲大洋劇場というのもあって、見に行ってみるかという気になった。

館内は10数人の観客といったところだろうか。休みの日なのに少ないな、本当、日本人って沖縄を知ろうとはしないんだな、とは思った。

映画は基本関係者に対するインタビューがメインではあるが、僕がネットで知っている内容もあれば初めて知った内容もある。映画冒頭でどことなくアジテーション的内容かなとも感じたのだが、上映が進むにつれ、内容に没頭してしまった。

映画は辺野古への移設問題や中国脅威論に対する見解、沖縄が辿った歴史など、多彩に渡っている。普天間基地を最低でも県外と発言したために嘘つきになってしまった鳩山由紀夫元総理大臣も登場し、自分の体験を赤裸々に話している。

最後まで見た僕の思いは、モヤモヤしていた思いが晴れた気分である。この映画では、SNSやYahoo!ニュースなどでしたり顔でコメントしている人たちの意見を真っ当に言い返していて、納得のいくものであった。

日本政府やマスコミに踊らされている多くの日本人がこの映画を見て、少し考えた方がいいとは思うが、まず見る人はそう多くないだろう。自分で日本の在り方を考えている人がいないからである。僕の中ではSFドラマのスター・トレックの掲げる理想論を共鳴すると思うのだが、日本ではスター・トレックを見ている人少ないから、まずわからないと思う。

沖縄に魅了されている人には見てほしい映画だと思うが、見ない人が多いので、日本が変わらないのではないかとは思う。

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