東京、池袋にある映画館、グランドシネマサンシャインが開館して5周年を迎えるのを記念して、2024年6月28日より1週間限定で公開されたドキュメンタリー映画が、この「THE BLUE ANGELS」である。日本ではグランドシネマサンシャインでしか上映しない関係もあってか、日本語の字幕も吹き替えもなし。英語オンリーの音声と、時々英語字幕が説明で入る程度である。映画ファンでも、ドキュメンタリーでしかも字幕なしだと、見に来る人は多くはないのではないかと思うが、金曜の昼にも関わらず、座席の4割程度は埋まっているので、思ったよりは入っているな、という印象がある。
映画は、タイトルであるTHE BLUE ANGELSというアメリカ海軍所属のジェット機で曲芸飛行を行うパイロットたちの1年を追いかけたものである。内容的にはアメリカ海軍のプロモーション映画と見えるが、パイロットたちの任務に打ち込む姿や、彼らを支えるチーム、過去からの事故による犠牲者への追悼、新たにチームに加わることになる初の女性パイロットの姿など、やはりドラマ性はそれなりにある。
映画はIMAXのフルスクリーンで全編撮影されているので、グランドシネマサンシャインのIMAXレーザーGTのスクリーンに映し出される圧巻の映像に見惚れるところは大きい。どうやって撮影したのだ? と不思議に感じるジェット機から映し出される他機体の飛行シーンとか、空中からの雄大な広角風景の描写など、映像を見ているだけで楽しめる部分は大きい。かつてのフィルム版IMAXはこういうドキュメンタリー映画だけだったので、その時代に見たIMAXドキュメンタリー映画を思い出してしまった。
ここのところの世界をめぐる紛争を考えると、こういうプロモーション映画の持つ意味をよく考えないといけないと思うのだが、映像の迫力だけで言えば、見る価値はある作品だと言える。ただ、内容を鵜呑みにする必然性があるかは見た人の判断に委ねたい。
グランドシネマサンシャインのIMAXレーザーGTでの映画鑑賞は今回の「THE BLUE ANGELS」でようやく3回目である。普段は福岡のキャナルシティのIMAXレーザー4Kでしか映画を見ないから、久し振りにIMAX本来の画面サイズとアスペクト比でドキュメンタリーを見ることができて、楽しかったと思う。夏休み以降、時間ができたら、グランドシネマサンシャインに来る機会も増えると思うので、IMAXレーザーGTで映画を観るチャンスも増えると思う。
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