映画「ガール・オン・ザ・トレイン」(輸入盤Blu-ray)

レビューの詳細は、THE GIRL ON THE TRAIN(Blu-ray)|ガール・オン・ザ・トレイン|輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。

昨日、住まいであるマンションのホームシアターを設置してあるリビングルームにカーペットを敷いた。その時にサラウンドスピーカーを一時移動させてしまったので、カーペットを敷いた後、もう1回、マランツのAVアンプの調整をやり直している。

それで、今日、映画のビデオを見る時に何かイマーシヴサラウンドトラックを持っている映画がいいだろうと思った。ベースはDOLBY ATMOSのサウンドトラックを持つ映画かなと思っていたが、最近は影がかなり薄いdts:Xのサウンドトラックを持つ輸入盤Blu-rayの映画は何かあるかと思ってラックをチェックしたら、結構な作品が見つかった。

その中で上映時間がそんなに長くなく、少々興味を引いたのが、この「ガール・オン・ザ・トレイン」だった。上映時間が2時間を切っていて、スリラーとのことだったので、内容を大して確認せずに視聴を開始した。

ストーリーはスリラーである。ある若い女性の失踪、殺人事件の容疑者にされた主人公が、自身の人生の不幸を呪いながらも事件の真相に辿り着く、という物語である。主人公を演じたエミリー・ブラントが幸薄そうな顔つきをしているので、物語が迫真を持って迫ってくるが、クライマックスに至るまで、登場人物の行動を過去と現在を行き来しながら描いているため、途中はちょっとだれる。

エミリー・ブラントが演じたレイチェルという女性は、子供はできないは、夫に捨てられアルコール依存症になっているはで、かなり不幸な人生を送っているキャラである。そして、毎日の通勤列車の車窓から幸せそうな家族を見て、恨めしい気持ちになっている、という救いのない人生を送っている。

ただ、殺人事件が起きて、レイチェルに殺人事件の容疑がかかり、レイチェルがその容疑を晴らすべく殺人事件の全容を解剖しようとする過程で、レイチェルの感じている不幸って、本当は不幸でもないのではないか、という気持ちが湧いてくる。殺害されたミーガンという女性の人生を見てしまうと、彼女の方が本人が気づいていないだけで不幸なのでは、という感覚になってくるからである。

物語自体が淡々と展開されるので、単調な展開になりがちで、重苦しいストーリーなので、クライマックスの真犯人が明かされる前まで、見ていて辛いところもある。その分、真犯人解明と、レイチェルの将来を見た時に、多少の救いはあるのだが。

音響がdts:Xで収録されていたので期待したのだが、物語の展開上、セリフだけのシーンが多く、そもそも環境音やBGMが多く鳴る映画ではないので、イマーシヴサラウンドの効果は限定的である。レイチェルが乗車する列車の走行音は臨場感はあるが、それ以外はあまり効果が感じられない。通常の5.1chベースのサラウンド感はあるのだが、上下方向のサラウンド感は少ない。

コメント

タイトルとURLをコピーしました