スター・トレック エンタープライズ 第56話「美しき潜入者」

エンタープライズは、ある惑星に寄っていた。売人からエンタープライズを襲う怪現象を抑える、トレリウムDの調合法を入手するためである。そちらの取引は完了したのだが、その惑星で女性の売買を行う商人と出会い、ラジーンという売春婦が、商人から逃げてきて、アーチャーに助けを求める。アーチャーは人道的立場から彼女を助けるが、実はラジーンは、爬虫類族ズィンディの命を受けてエンタープライズに潜入したのだった。爬虫類族ズィンディは、人間の構造を手に入れて、生物兵器の開発による人類抹殺を主張していて、他のズィンディと意見の相違を見せていた。

本来のズィンディ戦との関係のある話に戻った、緊迫する展開の話。ラジーンという美女の売春婦が、アーチャーに助けを求めるが、実は爬虫類族ズィンディの企みであって、人間の人体の構造を入手し、新たな兵器を作るための情報を得ていたという、危機感ある話だと思う。その分、タッカーとトゥポルの関係とかが、少しスポイルされた感があるし、トレリウムDの話も、タッカーとトゥポルの実験ではうまくいかないところが、ちょっと弱いかなとも思う。ズィンディ自身もまだ一枚岩ではないことを現しているのが、話を緊迫感をもたせているところである。