スター・トレック:ストレンジ・ニュー・ワールド シーズン3第5話「時間のレンズの向こうに」(Paramount+/Amazon Prime Video)

あらすじ

エンタープライズは、ヴァディア9号星の調査を行うことになった。ヴァディア9号星はマクルーンが管理していて、マクルーンは連邦に未加盟だったのだが、特別に上陸班の人数を限定して調査の許可を出していた。

マクルーンの遺跡の調査を希望していたコービーは喜ぶ。上陸班のリーダーにチャペルが指名され、医療部員のギャンブルやオルテガスの弟も上陸班に加わっていた。

上陸班はヴァディア9号星のエネルギーが放出されている場所に到着し、エンタープライズからフェイザーを放ってもらうと、今まで見えていなかった遺跡が出現する。その遺跡に入るには血が必要とのことで、チャペルは自分の血を1滴提供し、遺跡の中に入り込む。

上陸班は遺跡が出現したことで危機を感じたので追加の上陸班を要請したのだが、マクルーンの指示により、スポックとラアンが加わっただけだった。スポックとラアンが加わった上陸班がラアンが遺跡の中で調査するが、何世紀も前に死亡したらしい異星人の姿を見つける。

その異星人のそばには石碑と謎のカプセルがあった。カプセルを手に取ったギャンブルは、カプセルが炸裂し、負傷してしまう。緊急事態にギャンブルはエンタープライズに収容され、治療を受ける。

そして、遺跡の中から邪悪なものの気配を感じ取ったマクルーンの一人は脱出しようとして消滅させられ、残りのメンバーは遺跡の中に閉じ込められてしまう。先に進もうとする上陸班は、二人ずつ別の空間に飛ばされ、離れ離れになる。

エンタープライズに収容されたギャンブルは治療を受けるのだが、効果は芳しくなかった。そして、ギャンブルには何かが取り憑いていて、ムベンガの過去を追求するようになる。医務室に現れたバテル艦長はギャンブルと敵対し、格闘を始める。

離れ離れになった上陸班であるが、オルテガスの弟が撮影していたビデオカメラでは、上陸班は同じ場所に一緒にいることがわかる。時空が変異していて、離れ離れになっているように見せかけられていたようである。上陸班はチャペルの指示のもと、時空を一致させることに成功し、再び一緒になる。

感想

今回のエピソードは、結構謎の多い展開で、スター・トレックらしい物語であった。過去から存在していた邪悪な意識体が、チャペルたちを含む上陸班に襲いかかるという後味の悪い話である。シーズン3の第1話で初登場した医療部員のギャンブルが初上陸を果たして喜ぶのだが、彼には悲劇が待っていた、と言う展開で、過去の「宇宙大作戦」の赤シャツ要員のようにあっさりと姿を消すと言うのが、スター・トレックのお約束ごとのように思える。

冒頭ではスポックとチャペル、ラアンの関係について触れられていたのであるが、物語が本格化するとその辺のことは吹き飛んでいて、邪悪な意識から脱出するためのサバイバルが始まってしまうので、邪悪な意識の存在と、それに対抗する上陸班の知恵との戦いが物語の骨子である。しかし、クライマックスの解決法は、スポックがチャペルを信頼すると言う展開の元によるものなので、冒頭の展開とリンクはしている。

邪悪な意識に囚われたギャンブルが治療を受けている間、医療室に姿を見せたバテル艦長がギャンブルと戦うと言うのは意外だったが、どうもバテル艦長の体の中にDNAとして残っているゴーンと邪悪な意識は敵対関係にあるらしい。その辺の深掘りは今後なされるのかわからないが、ゴーンの謎もまだまだ継続中である。

今回のエピソードも5.1chサラウンドで提供されているので、臨場感は満点である。ちょうど折り返し地点なので、次のエピソードも楽しみである。

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