レビューの詳細は、『ノスフェラトゥ(2024)』4K UHD Blu-ray(輸入盤)レビュー|古典の呪いを最新の闇で再召喚する、ゴシック・ホラーの正統継承【Dolby Vision / Dolby Atmos】を参照いただきたい。
昨日の午後、ホームシアターリニューアルが完了した。元々はテレビの関係で設置していなかったセンタースピーカーを設置したいという欲望から始まったホームシアターのリニューアルは、AVラックのG-3633とセンタースピーカーのMXT30の購入と設置、DOLBYイネーブルドスピーカーであるMXT90のフロントハイト設置で目的は達成している。
センタースピーカーとフロントハイトスピーカーの設置で明らかに変わったDOLBY ATMOSの音場感、定位感表現を何か映画で試してみたかった。DOLBY ATMOS仕様の映画のディスクは色々あるし、配信でも色々ある。その中で何か効果がありそうな作品をと思った際に、ゴシックホラーで古典映画をリメイクした「ノスフェラトゥ」が面白そうだと判断し、輸入盤4K UHD Blu-rayの「ノスフェラトゥ」を鑑賞することにした。
昨日、リニューアルした後にDOLBY ATMOSのデモディスクを再生して、DOLBY ATMOSの効果がDOLBYイネーブルドスピーカーの時と比べて断然効果が上がっていたので、映画として鑑賞した際にDOLBY ATMOSがどう効果を上げるのかが気になっていたのだが、想像以上に素晴らしい三次元空間が生まれていた。
DOLBYイネーブルドスピーカーでも天井方向に音場は広がるのだが、フロントハイトにすると音に濁りがなく、クリアな定位と共に広大な三次元音場が広がるのである。その差は想像以上で、映画の見方が全く異なる体験をしてしまうぐらいである。
雨のシーンではちゃんと頭上で雨音がするし、嵐の中にいる船のシーンではシケが船に襲いかかる感覚が明確であった。また、ゴシックホラーなので音による観客への恐怖心を煽る効果もいくつかの場面であったが、これがリアリティ溢れる音の鳴り方をしていたので、面白いと思った。
映画そのものは1922年の「吸血鬼ノスフェラトゥ」のリメイクなのであるが、吸血鬼の話なので怖さ満点であるし、作品として優れていると思う。作品が優れているだけでなく、音響効果がそれを盛り上げているのがよくわかる一例である。
DOLBY ATMOSのスピーカー構成をセンタースピーカー設置と、DOLBYイネーブルドスピーカーからフロントハイト設置へと変更した最初の映画鑑賞になったのだが、DOLBYイネーブルドスピーカー設置からはや数年、ようやくホームシアターでDOLBY ATMOSの効果をフルに近い形で再現できるようになったと思う。本当はトップミドル設置にできれば最適なのだが、それは無理そうなので、フロントハイトで今後は楽しんで行きたい。
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