佐野元春 & THE COYOTE BANDのニューアルバム「HAYABUSA JET II」が昨日発売された。僕はオンラインで予約していたので、一昨日の夕方には入手でき、一昨日の夜に1回通しで聞いてみて、昨日MacBook Proに取り込んでiTunes Match化をして、夜に前半4曲をApple TV 4Kを通じて再度聞き直し始めているところである。
今年の3月に配信された「元春TV SHOW #003」での爆弾発言の通り、2025年中に「HAYABUSA JET I」の続編にあたる「HAYABUSA JET II」がリリースされたのだが、「HAYABUSA JET I」とは同じ過去の楽曲の再定義、というコンセプトでも、アルバムのトーンが違うのではないかと感じた。「HAYABUSA JET I」は割と佐野元春を代表する人気曲を中心に再定義された部分があるが、「HAYABUSA JET II」は少しマニアックというか、オルタナティヴ、過去のアルバムの例で言えば20周年裏ベストの「G*R*A*S*S」あたりをイメージさせる選曲になっているように思う。
冒頭に収録された「君を想えば」が元歌が「INNOCENT」という選曲からして意外というか、ライブでもほとんど披露していないこの楽曲をあえて冒頭に持ってくるあたりにアルバムのトーンを決めているように思う。出来はオリジナルよりいい。
その他にも「太陽」がオリジナルから大きく逸脱したアレンジとボーカルで「欲望」のように大胆に変わっている楽曲もあるし、1番変わってしまったのは「吠える」だろう。「ハッピーマン」の原型を留めない形の歌詞とアレンジには脱帽である。
いくつかの楽曲はすでに「佐野元春45周年アニバーサリー・ツアー」で披露されていたのだが、やはりライブ演奏とCDパッケージの演奏では微妙に異なっている部分があり、面白いと感じた。
そして、印象的だったのは、多くの楽曲でTHE COYOTE BANDのコーラスワークが入るという点である。コーラスワークの効果がよく出ていて、さすが歌えるサポートメンバーといった感じである。
「佐野元春45周年アニバーサリー・ツアー」でも一部披露していた楽曲を含む全10曲が収録されたのが「HAYABUSA JET II」であるが、まだライブで披露していない楽曲が、今後の「ロッキン・クリスマス」や東京・大阪のアリーナ追加公演で披露されるのか、気になるところである。それまでは、じっくりアルバムを聴いて予習しておこうと思う。
