レビューの詳細は、THE MAN WHO KILLED DON QUIXOTE(Blu-ray)/テリー・ギリアムのドン・キホーテ/輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。1989年から制作が始まった「テリー・ギリアムのドン・キホーテ」、しかしこの映画が完成したのはなんと2017年。テリー・ギリアム自身のこだわりが映画製作で数々のトラブルを起こしていることは「未来世紀ブラジル」でのユニヴァーサル映画の社長との確執や、「バロン」での予算をいくら使っても完成しない映画とか色々あるが、この作品ほどトラブルが相次いだ映画もないだろう。何せセットは壊れ、主役のドン・キホーテを演じていたろう俳優が体を壊して降板、しかもその老俳優が死去してしまうなど、映画本編より舞台裏の方が面白いのではないかと思われるほどである。製作が中断したときには「ロスト・イン・ラ・マンチャ」というメイキングがドキュメンタリーになって劇場公開されるほどで、未完の映画と言われてきたが、ついに完成し日の目を見ることになったのである。ただ、作品内容はあまり出来は良くない。ちょっと退屈に感じられる部分が多かったと思う。ただ、テリー・ギリアムの執念が映画を完成に導いたのには、納得するところである。映画マニアには観ておいても損はないと思う映画である。
コメント