映画「デトロイト」(輸入盤Blu-ray)

映画・テレビ

レビューの詳細は、DETROIT(Blu-ray)/デトロイト/輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。「ハート・ロッカー」でアカデミー賞を受賞したキャスリン・ビグローが、1967年のデトロイトを舞台に差別主義にあえぐ黒人の白人への暴動を背景にしながら、あるモーテルで起きた警官による黒人への迫害事件を描いた意欲作。事実の映画化ということもあり、1967年のアメリカにおける黒人差別についてより深くわかる内容になっている。白人警官がモーテルにいる黒人を犯罪の証拠もないのにあっさりと射殺したり、暴力を振るって無理やり自白させようとする様は、差別であると同時に権力の乱用としても見られると思う。それが1967年という昔のことではなく、今なおアメリカでは時折起こる黒人差別へとつながっていることに、深く考えざるを得ない。もちろん黒人だけでなく、有色人種に対する差別はいまだに色濃く残っており、アメリカのみならず、移民者の多い国々では真剣に考えなければならないのではないかと思う。ただ、映画としては水準以上の出来だが、興行収入的には失敗しており、映画が広がっていかなかったことは事実として受け入れざるを得ないだろう。

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