あらすじ
エンタープライズに転送技術の権威、エリクソン博士と、その娘が搭乗してきた。彼らは新しい転送技術の実験を行っており、亜量子転送技術が完成すれば、艦隊は不要になる、と宣言した。エンタープライズは不毛の区域に行き、エリクソン博士の実験を手伝うことになるが、博士の様子がおかしく、タッカーたちに装置を触らせないようにしていた。そして、エンタープライズ内部に亜空間の歪みが生じ、クルーが1名死亡する事件が起こる。実は、博士の本当の目的は、新しい転送技術の完成ではなく、15年前に転送の実験で分子レベルまでバラバラになって行方不明になった博士の息子を、再構築化することが目的だったのである。亜空間の歪みは、その息子そのものだった。アーチャーは真実を知ったが、タッカーに命令として博士をサポートするよう指示する。そして、最後のトライアルが始まった。
感想
久々に1話完結のエピソードで、エリクソン博士という転送技術の権威が、新たな実験を行う、という展開から意外な事実が明らかになる、というエピソードである。しかし、博士の真の目的である、息子を取り戻す、という展開は、スター・トレックシリーズならではで、最終的には予想していた通りの結果になってしまうのだが、それでも後半の緊迫感はそれなりにあり、全体としては面白いと思う。ただ、前半はちょっと退屈な展開にならざるをえない。サブエピソードでトゥポルのキルシャラへの傾倒と、タッカーの彼女への気遣いが描かれるが、トゥポルも次第に自信のバルカンとしての血を認識し始めているように思える。この二人の関係は、気になるところである。
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