2009年に公開され、世界中で大ヒットを記録し、現時点で全世界興行収入No.1の地位を獲得しているジェームズ・キャメロン監督の「アバター」。その13年ぶりの続編に当たるのが、この「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」である。今回の映像の特徴は、4K/HFR/3Dであるところだろうか。特にHFRは対応劇場に制限があることや、これまでの上映作品が数少ないことから、今回の「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」が本格導入と言ってもいいぐらいである。
ストーリーがありきたりという意見もあるが、この映画は映像と音響のテクノロジーの進化を堪能するのが目的の映画であり、その映像と音響によって形作られるストーリーがコアを成しているのだから、映画館で、しかもIMAXレーザー4KやDOLBY CINEMAといった規格で視聴しなければ、意味のない作品であると思われる。多分、ホームシアター用にリリースされる4K UHD Blu-rayは、HFRには対応するとは思うが、4K UHD Blu-rayは3D規格がないので、監督が最も意図する映像はIMAXレーザーかDOLBY CINEMAでしか堪能できないと思う。
IMAX 3D/HFR/4Kの映像インパクトはものすごく大きく、映像の臨場感がリアルすぎて、実物を見ているかのような迫力を生み出していて、恐ろしいぐらいである。圧倒的臨場感が物語そのものを語っていて、惑星パンドラの世界観を現実の世界に映し出している感すらある。
また、物語も単に主人公ジェイクとネイティリの家族の話というより、惑星パンドラとの自然の営み自体が物語のテーマになっていて、人類がそれを破壊しようとすることに警鐘を鳴らしているので、結構深いテーマになっていると思う。バターン化された内容ではないと思う。
3時間12分という長い映画ではあるが、世界観を描いていくのには必要な長さであり、一瞬たりとも見逃せない作品である。
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