レビューの詳細は、BATMAN RETURNS(4K UHD Blu-ray)/バットマン リターンズ/輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。
2023年のクリスマス・イブに何の映画を見ようか、と考えた時に世間で騒がれているようにクリスマスを舞台にした映画を見た方が気分が上がるだろうとは思った。
ネットでは「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」をクリスマスの時期に見たいという意見もあり、4K UHD Blu-rayを持っているのもあってこの映画を見ようかとも思ったのだが、ひねくれて「そう言えば”バットマン リターンズ”もクリスマスを舞台にした映画だったな」と思い出して、ティム・バートンつながりで「バットマン リターンズ」の方を鑑賞することにした。
4K UHD Blu-rayで言えば、「バットマン」を2-3年前に見たきりで、「バットマン リターンズ」を見るタイミングを逸していたので、クリスマス・イブである今日、あえて重苦しいクリスマスを描いたこの映画を見ることにした。
この映画を見るのも「バットマン」と同じくDVD時代からだから20年ぶりぐらいに見直しになったことになる。その間に色々な映画は見ているから、「バットマン リターンズ」の重苦しさはそんなに気にはならなかった。
ただ、以前から感じていたヒーローであるバットマンよりも監督であるティム・バートンがヴィランのペンギンとキャットウーマンに感情移入していて、彼らに同情するかのような描写が多いのは、改めて実感した。スーパーヒーロー物なのに、バットマンがヴィランを倒しても爽快感がないのは、この映画ならではの特徴だと思う。
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」も主人公がクリスマスを祝おうとしてめちゃくちゃにする物語だし、ティム・バートンが世間の常識からはみ出した存在であることがよくわかる。「バットマン リターンズ」は「シザーハンズ」と並び、世間からはみ出した異形の人の悲しみを描き出した問題作だと思う。
映像は4K/HDR10で収録されていて、フィルムがマスターである本作の4K版は、フィルムルックの強い映像になっている。フイルムグレインは抑えられているのでクリアな映像が堪能できるが、その分高精細というわけでもない。ただ、くっきりした映像にはなっていると思う。
音響はDOLBY ATMOSにリミックスされていて、オブジェクトの移動感が素晴らしく、空間サラウンドが最大限の発揮をしている。ただ、1992年当時の音なので、レンジはナローっぽい。
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