はじめに
毎年その年の暮れに書いている鑑賞した映画のベスト3だが、2023年は年内発表はできなかった。単にDisney+の「ホワット・イフ…?」と、Paramount+の「スター・トレック:ストレンジ・ニュー・ワールド」の鑑賞と感想を書くのに気を取られていたからである。
だが、2024年新年を迎えて、2023年に鑑賞した映画の総括をしなければ、という気だけは持っていた。2023年はほぼ週1本ペースで映画鑑賞したことになる。コロナ禍が落ち着いて旅行に行った回数も多く、長期休みに映画三昧というわけにはいかなかったのが原因である。
映画も2023年前半は思ったより映画館で映画を見た回数が多かった。4Kリマスターでリバイバル上映された映画を見る機会が多かったからである。
そんな中、毎年のようにディスクメディア、配信、劇場公開でそれぞれベスト3を挙げてみたい。ベスト3ではあるが、順位は決めていない。記憶に残った作品を列挙しておく。
ディスクメディア
- オッペンハイマー(4K UHD Blu-ray)
- 燃えよドラゴン(4K UHD Blu-ray)
- NOPE/ノープ(4K UHD Blu-ray)
2023年はディスクメディアでは20本映画を見ているが、印象的だったのは上記3作品である。特に「オッペンハイマー」は原爆の父と呼ばれたロバート・オッペンハイマーの半生を描いた伝記物のため、世界で唯一の被爆国である日本ではセンシティヴに扱われ、2024年劇場公開が決定、というところまでしか展開できなかった。全世界では評価の高いこの作品を、ホームシアターで先に鑑賞できたのは、幸いだったと思う。
配信
- 西部戦線異状なし(2022)(Netflix)
- プロミシング・ヤング・ウーマン(iTunes Movies)
- ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(Disney+)
2023年に配信で観た映画は27本あるが、1年経過して強い印象を残した映画というとあまりないので、ベスト3を挙げると上記作品となる。あとは見た時には満足はしたものの、後々振り返ると残らない作品が多かった気がする。「西部戦線異状なし」は、アカデミー賞で予想外の躍進を見せた作品だけあって、結構印象深い作品である。「プロミシング・ヤング・ウーマン」もストーリーがどのように展開するのか気がかりな作品だったと思う。
劇場公開
- 戦場のメリークリスマス 4K修復版(KBCシネマ)
- バービー(T・ジョイ横浜)
- 一生売れない心の準備はできてるか(シネマパレット)
2023年の前半は4Kリマスターのリバイバル上映をよく見に行ったが、その中で印象深いのは、「戦場のメリークリスマス 4K修復版」だと思う。「ラストエンペラー 4Kレストア」や「タイタニック:ジェームズ・キャメロン 25周年3Dリマスター」も印象深かったが、あえてベストに選ぶとしたら、「戦場のメリークリスマス 4K修復版」になる。2023年は本作に出演していた坂本龍一さんが死去し、追悼上映されていたが、アメリカのクライテリオン盤Blu-rayといい勝負をしていた4K修復版は、ベストに挙げるべき作品である。
「バービー」は日本では惨敗したが、内容的にはかなり重いテーマを軽く演出するという離れ技でストーリーを構築していたので、個人的に評価が高い。
「一生売れない心の準備はできてるか」は2022年も別枠でベストに挙げたが、2023年は那覇の劇場で正式公開されたので、劇場公開の枠で改めてベストに推しておく。沖縄ローカルのネタだし、日本本土での上映も草の根上映にとどまっているが、まさに音楽ドキュメンタリーとしては傑作である。映画で描かれる「やちむん」というバンドを知らなくても楽しめる親切な作りになっているので、評価が高い。
2024年も引き続き映画は見ていくが、どれがベストになるかは、2024年の鑑賞結果によると思う。今年も映画は楽しんでいきたい。
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