映画「機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜」中洲大洋劇場

未だ絶大な人気を誇る「機動戦士ガンダム」を当時キャラクターデザインと、アニメーションディレクターを務めた安彦良和がリメイクした「THE ORIGIN」シリーズの「シャアとセイラ編」の完結編。ジオンの士官を扇動して、連邦の武装解除を行ったことに対する罰として、士官学校を除隊したシャアが、地球に降り、不思議な力を持つ少女ララァ・スンと出会い、彼女を宇宙に連れていく様が描かれる。それと並行して、ジオンの軍備増強に備え、連邦のティム・レイは、対抗するモビルスーツ、ガンダムの開発に尽力する。そのような中、ジオンのミノフスキー博士が連邦に亡命しようとしていることが分かり、ティム・レイは月に行くのだが、ミノフスキー博士の亡命を阻止しようとするランバ・ラルや黒い三連星が、モビルスーツで立ちはだかる。というように、結構複雑なドラマが描かれているのが特徴である。しかし、なんか物足りないような気がするのは、「シャアとセイラ」編といいながら、回を重ねるごとにセイラやシャアの立ち位置が弱くなっていき、ジオンと連邦の対立が激しくなる政治的ドラマが強くなっていくことと、「機動戦士ガンダム」と銘打っていながら、肝心のモビルスーツ戦が1年戦争の前の話のため、あまり描かれないのが、ウィークポイントになっていると思う。この第4部では、ようやくガンキャノン対ザクの戦いが描かれるが、なんかそれでも物足りない。やはりガンダムが出てこないと、溜飲が下がらないのである。また、今作では、ティム・レイが後半、中心的な立場になり、アムロ・レイとフラウ・ボゥの関係も描かれるなど、シャアの描き方がフェードアウトしている側面もある。アムロが、ガンダムの情報をティム・レイのコンピュータから盗み見るという設定は、オリジナルの偶然V作戦の資料を見つけてしまう設定から、書き換えられているのも、説得力は上がっていると思う。1年後に、「ルウム戦役編」を、2年後に「赤い彗星誕生編」を公開するということだが、一応一区切りついた感じである。

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