スター・トレック:ディスカバリー シーズン4 第6話「ストーミー・ウェザー」(YouTube)

あらすじ

重力異常が移動した空間に、亜空間の亀裂ができていることを発見する。ディスカバリーはその亜空間の亀裂の中に入り、重力異常の情報を得ようと試みる。しかし、亜空間の亀裂の中に入ったディスカバリーは、その亀裂の中に何も見つけることができなかった。ディスカバリーの船内コンピューターであるゾーラも、センサーで何も検知することができなかった。ゾーラは船内コンピューターの域から脱していて、次第に人間らしい感情を持ち始めていて、センサーで何も検知できないことから、焦りを感じていた。それをグレイがゲームをゾーラとすることで、ゾーラの気分を落ち着かせ、冷静な判断ができるように持っていく。ディスカバリーはロボットを送出し、何かあるか検知しようとするが、ロボットは消滅してしまう。まるで何かが食べてしまったかのように。そのため、ディスカバリーは亜空間の亀裂から脱出しようとするが、ブックがコントロールする胞子ドライブでも脱出は不可能だった。それどころか、ブックを謎のエネルギーが襲い、ブックは父の幻覚を見るようになる。スタメッツとカルバー医師の調査の結果、ブックを襲ったエネルギーの正体が分かり、重力異常は銀河系外の生命体が作ったものであることが判明する。そして、そのエネルギーの正体から、ディスカバリーが音声ソナーを打つことで、脱出できる見込みが明らかになる。しかし、ディスカバリーのシールドがそれまで持ちないため、バーナムがゾーラと共に残り、他のクルーは転送バッファに退避して、脱出の道を探る。

感想

今回の話は、重力異常の話がメインで、しかも重力異常が生み出した亜空間の亀裂の中に入り、重力異常の正体を突き止めようとするものの、ディスカバリーがピンチに陥るという手に汗握る展開になっている。ここで、このシーズンから徐々にフィーチャーされてきはじめたディスカバリーの船内コンピューターのゾーラが、次第に人格を形成してきて、それが物語の中枢に添えられている、というところに面白みを感じる。まるでスター・トレックで「2001年宇宙の旅」のHAL9000のようなコンピューターの感情を見るとは思いもしなかった。「2001年宇宙の旅」にオマージュを捧げているかのようなゾーラの感情には、かなり面白いものを感じる。その一方でブックを襲ったエネルギーから、重力異常を生み出した生命体がどうも銀河系外の生命体であるらしいという展開には、相当なスケールの大きさを感じる。スター・トレックで描かれる宇宙は銀河系のほんの1/4程度のはずなので、その外の生命体という設定には、これまでのスター・トレックの世界観を一変させてしまうほどである。このエピソードは、「新スター・トレック:ザ・ネクスト・ジェネレーション」のライカー副長ことジョナサン・フレイクスが監督しているので、演出も抜群である。

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