映画「ジュラシック・パーク III」(Apple TV 4K/iTunes Movies/4K UHD)

レビューの詳細は、ジュラシック・パーク III(4K UHD/iTunes Movies)/Apple TVで観た映画のレビューを参照のこと。大ヒットシリーズ「ジュラシック・パーク」のシリーズ第三作目に当たるのが、この「ジュラシック・パーク III」である。監督がスティーヴン・スピルバーグからジョー・ジョンストンに変わり、原作もないオリジナル映画として仕上がっている。上映時間が92分と短く、テンポよく映画は描かれているが、ストーリーは前作「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」以上に面白くない。恐竜たちが暴れるシーンはそれなりに楽しいのだが、登場人物のキャラクター造形が浅く、感情移入できないため、彼らが恐竜にいくら襲われてもハラハラドキドキすることもないため、物語に深みがないのである。

登場人物としては第一作目に登場したアラン・グラント博士が再登板し、物語を引っ張っていくが、この作品で彼のキャラクターを深掘りすることはない。ただ、「ジュラシック・パーク」で彼のキャラクターが描かれていたので、物語的に共感できるようになっているだけである。その他のキャラは描き方が浅いので、ただ恐竜に襲われる、を繰り返すばかりで、彼らの危機感が共有できないところはある。

恐竜のCGやライブアクションは進化していて、それによる恐竜の活躍には目を見張らされるものがあるが、どことなく怪獣的描き方であり、まるでゴジラが人間を襲っているかのような描写には既視感を感じるところはある。総じて、第一作目で驚かされた恐竜のSFXに驚嘆することはなく、ありきたりのような感触はある。

映像は4K/HDR10で収録されている。元のマスターは35mmフィルムなので、高精細な映像というわけでもない。ピントがボケているシーンもあり、フイルムの質感が感じ取れる解像度になっていると思う。HDR10の効果はそれなりに出ていて、ジャングルの木漏れ日などのシーンで効果を発揮している。音響は4K UHD Blu-rayではdts:Xでの収録のようだが、iTunes Moviesのデジタル配信ではDOLBY DIGITAL 5.1chのサラウンドサウンドになっている。dts Neural:Xによる三次元サラウンド効果は薄いが、平面的サラウンドとしてはきちんとサラウンド効果を考えた音の配置になっていて、恐竜の位置や登場人物の位置がはっきりわかるようになっているので、及第点を上げられるサラウンドになっていると思う。

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