具島直子の16年ぶりのEP「Prism」を聞いて、具島直子ワールドが戻ってきた感触を覚える

昨日、楽天ブックスから具島直子の16年ぶりのEP「Prism」が届いた。昨日は聞く時間なかったので、今朝、起きてから仕事始める前にEP「Prism」を歌詞カードを見ながら聞いてみた。

EPで6曲入りのアルバムなので、収録時間は30分を切っているので、仕事を始める前の少しの時間で聴くことができたのだが、聞いた第一印象は、「具島直子がシーンに戻ってきた」という感じである。2年前から配信先行で「Prism」と「Horoscope」がリリースされていたが、5曲の新作は、具島直子の初期のアルバム3枚のテイストを持ちながら、現代に合わせたアップデートされた楽曲になっていて、前作「Mystic Spice」で提示したテイストとは異なり、具島直子らしい楽曲に仕上がっている。

新曲は5曲収録なのだが、「ホロスコープ~星座物語」と「Horoscope」はメロディやアレンジ自体は同じ。「ホロスコープ~星座物語」が日本語+英語歌詞なのに対し、「Horoscope」は全編英語歌詞というのも、初期の具島直子のアルバムを彷彿とさせる。初期のアルバム「miss.G」と「Quiet Emotion」では同じ楽曲で歌詞が日本語か英語かの違いとか、ミックスの違いで同一曲を収録していたので、その辺を彷彿とさせる。

演奏は、基本ピアノとベース、ドラムで構成されている。キーボードの音も入っているが、ギターは入っていないように感じる。ギターがない分、落ち着いた雰囲気の楽曲になっていて、日本のAORとしての完成度は高いと思っている。また、歌詞も意外と言葉少なめで同じフレーズの繰り返しが多いので、それもインパクトがある。歌詞やメロディ、楽器の演奏は全て「Cosmic Radio」名義になっているが、これが誰だかはよくわからない。具島直子のペンネームのような気はするが、すべての楽器を演奏、ミックスできるのかという疑問はある。ただ、最近はパソコンでDTMでも楽器は奏でられるので、具島直子自身が全てを手掛けている可能性はある。

具島直子の代表曲である「Candy」は「Candy-Yaffle Remix」がアルバムラストに収録されているが、聞いた感じはボーナストラック扱いだと思う。曲の雰囲気が新曲5曲と全く違い、妙に弾けている感じのリミックスなので、アルバムのテイストからは外れる印象を受ける。現代のクラブでかける類のミックスになっていると思う。

ともあれ、前作「Mystic Spice」から約16年ぶりに具島直子の新曲EPが聴けるとは思っても見なかったので、素直に喜びたいし、楽曲のハマり具合もいい感じである。シティ・ポップ&AOR人気の中、具島直子のに対する再評価がなされている中、このアルバムが評価されると個人的には嬉しいところである。

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