映画「坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK:async」(Apple TV 4K/Netflix/HD)

レビューの詳細は、坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK:async(HD/Netflix)/Apple TVで観た映画のレビューを参照のこと。

坂本龍一がこの世を去ってから、断続的にApple TV 4KやiPhoneなどで坂本龍一のアルバムを聴いているが、たまたま昨日Netflixのカタログを見ていたら、この「坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK:async」が見つかった。AmazonでBlu-rayを調べると、「CODA」というドキュメンタリー映画のコレクターズエディションの中にこのライブ映像も入っているとのことだったが、「CODA」のコレクターズエディションBlu-rayを買う前にこの映画がNetflixで配信されていることを発見したので、何かの縁だろうと思い、今日視聴した。上映時間が65分と短く、気分的にすぐれない中見るには気軽に見られる、といった事情もある。

ただ、アルバム「async」自体は結構前衛的なアルバムであり、メロディ重視ではなく、どことなくアンビエント重視のアルバムなので、その「async」のライブ表現も単なるライブパフォーマンスではなく、アート・パフォーマンスとでもいうべき前衛的な演奏になっていて、見ている僕的にもただ重なる音に身を委ねている感覚が強かった。

映像自体もライブ会場で天井に映し出されていた映像が時折画面に現れることもあり、単に坂本龍一の演奏シーンだけ映し出しているわけでもないので、この映画自体がアートとして機能していると思う。

映像はHD画質なので高精細というわけではないが、音楽ライブ映像としてはまずまずの映像状態になっていて、引き摺り込まれる感覚はある。配信の圧縮率の高さゆえか、時折ブロックノイズが見える時もあるが、さほど気にもならず、映像の魅力に取り憑かれる感覚はある。

音響はDOLBY DIGITAL 5.1chサラウンドである。楽曲のミックスを5.1chで行なっているので、意識的なサラウンドチャンネルへの音の配置や、視聴者を取り巻くような音の配置など、かなりアグレッシヴなサラウンド構成になっている。ライブドキュメンタリーのサウンドとしては異例の効果を挙げていると言えるだろう。

ライブ映像は「async」収録曲だけなので、坂本龍一の他の有名楽曲の演奏を期待する向きにはちょっと不向きではあるが、Blu-rayでは「CODA」の特典映像としてでしか見られないこのライブの模様を独立して見られるというのは、結構助かるところではある。アルバム1枚程度の上映時間なので、坂本龍一に関心ある人は視聴してみるのもいいだろう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました