レビューの詳細は、NOPE(4K UHD Blu-ray)|NOPE/ノープ|輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。モダンホラーとしてその作家性を高く評価されているジョーダン・ピール監督の第3作目が、この「NOPE/ノープ」なのだが、僕が見る前から映画批評の評価が分かれているという話や、この映画はIMAXフィルムで撮影されているため、IMAXシアターで見ると、その効果が絶大である、といったような話を事前に聞いていた。
ただ、コロナ禍以降配信で映画を見ることに軸足を移していたこともあり、この「NOPE/ノープ」の4K UHD Blu-rayを購入するまでには5月までは至らなかったのだが、DVD Fantasiumで、バーゲンセールを開催していた時にバーゲンタイトルの中にこの作品が入っていたので、購入し、届いてから早々に視聴した次第である。
作品としての評価は批評家の間では高いものの、観客評価はあまり高くない、という結論になっているが、僕が視聴した限りにおいては結構面白い作品だったと思う。もちろん、それはこの4K UHD Blu-rayがIMAXフィルムのシーンを1.78:1のアスペクト比で収録し、4Kテレビで見ると画面一杯に視野が広がるので迫力があると同時にUFOと主人公の位置関係が通常のシネスコサイズよりよくわかるような作りになっているところにあると思う。
そして、単なるホラーではなく、SFホラーとしての作りになっているところから、単に怖いだけでなく、UFOがなぜ主人公たちの住む土地に出現するのかといった疑問点も描かれており、ジョーダン・ピール監督の新機軸がよく現れている作品になっているところも、この映画を評価したいところである。
映像は4K/HDR10で収録されているのであるが、IMAXフィルムと65mmフィルムで撮影されているために、素材の解像度がかなり高くなり、結果的に4K UHD Blu-rayのマスターを作るために4Kスキャンした際にも素材の解像度の良さが現れ、素晴らしい高精細な画質が堪能できる。HDR10の色彩効果と合わせて、映像がリアリティを持った描写がなされていて、魅力的である。
音響もIMAX素材には似つかわしくないDOLBY ATMOS収録であり、音の配置がまさに三次元の空間を方々に位置しており、頭上を圧迫するUFOや背後で動作し続ける牧場のスプリンクラー、自分のそばを通り過ぎる馬など、まさにイマーシヴなサラウンド効果が十二分に発揮された、素晴らしい出来の音響効果だと思う。
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