スター・トレック エンタープライズ 第82話「野望の果て」

あらすじ

コールド・ステーション12から逃走した優生人類とスン博士は、コールド・ステーション12に病原菌をばらまく。それをアーチャーは回収し、再び優生人類の乗るバード・オブ・プレイを追跡する。バード・オブ・プレイ内部では、優生人類のマリックとスン博士の対立が表面化していた。むやみに人を殺すべきではないと考えるスン博士と、自分たちの生命のためには殺人もやむをえないとするマリックの間には緊張状態が起こり、マリックはスン博士を監禁する。しかし、パーシスの裏切りにあってスン博士は、脱走をし、エンタープライズに回収される。マリックは、自分たちのためにクリンゴンのコロニーに病原体をばら撒き、地球とクリンゴンの間に戦争状態を作り出そうとしていた。それを阻止するためにエンタープライズが、立ちはだかる。

感想

優生人類をテーマにしたシリーズの最終回。スン博士が次第に自分の生み出した優生人類に裏切られていく様子が克明に描かれていて、優生人類の傲慢さが、よくわかる具合になっている。彼らは、自分たちが優位に立つためには、手段を選ばないところがあるが、それは次第に寸博士の意図した優生人類とはかけ離れていく、という皮肉にもなっている。最終的にはスン博士は、アーチャーたちに協力をする羽目になっていくが、それは自分の意図した優生人類を作れなかったことによる贖罪なのかもしれないと思う。物語途中で宇宙大作戦や映画版に登場したカーンのことに言及したり、スン博士が逃走先に選んだのが映画版で言及されているブライヤー・パッチなのは、ちょっとしたお遊びを感じる。

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