ジャニーズ事務所、ジャニー喜多川性加害問題について記者会見を開催、マスコミによって差があり

今日の午後2時から、ジャニーズ事務所の記者会見が開催された。これまで騒がれていた事務所の初代社長であるジャニー喜多川の事務所に所属していた少年たちへの性的暴行に対するBBCや国連人権理事会、再発防止特別チームの厳しい指摘や提言を受けての記者会見であるが、すでに今週頭から週刊文春がスクープを飛ばしていたこともあり、ある程度の予備知識を持って記者会見を見ることができた。

マスコミも忖度していたのを手のひら返したかのようにテレビで生中継していたのであるが、僕の場合はNHKでの中継を見ていた。NHKのジャニーズ事務所に対する忖度も相当なものと思うが、中継は事件を知らない人向けに作っている印象を受けた。主にお年寄り向けという感じ。それでも1時間は中継していたので、NHKにしては努力した方かなという印象はある。だからと言ってNHKのこれまでの対応が許されるものでもないとは思うし、今後の対応次第だと思ってはいる。

NHKは1時間で中継を打ち切ったが、実はYouTubeでのメディア各社のストリーミング配信では午後6時12分まで中継していた。4時間以上も記者会見していることになり、マスコミの対応が放送波とネットでは相当違うなと思った。

ジャニーズ事務所の説明は最初の10分か15分ぐらいで終わってしまい、あとは質疑応答の時間になっていたのだが、これも質問する記者がどこのメディアに所属していたかで質問内容のツッコミ具合が浅かったり深かったりで、メディア間の体質の差が明確化されていたように思う。特にネット系や報道系は厳しい質問が多かったように思う。

NHKの中継では当事者の会の顔色もコーナー画面で映していたのだが、ジャニーズ事務所が性加害を認定した時には少しにこやかになった部分もあるが、結構質疑応答部分で厳しい顔つきをしている点もあり、今日の会見が終わりではなく、ようやく第一歩を踏み出すことができた、というだけに過ぎないと思う。ただ、その第一歩すら踏み出せなかったのも事実であり、BBCや国連による外圧や、再発防止特別チームの厳しい提言を受けてのようやくの動きだから、まだまだ折を見てジャニーズ事務所の動きを監視しなければ、事件がそのまま風化しかねない部分もあると思う。

午後4時からは当事者の会の記者会見もYouTubeで配信していたのであるが、こちらではジャニーズ事務所の対応に対して一応は評価しているように感じられた。まだまだ問題は多いとは思うのだが、ジャニーズ事務所が徹尾徹頭自分たちが悪いという姿勢を貫いていたように思えるので、ようやくテーブルにつけるスタートラインに立ったという認識である。

今日の昼、ギネスブックがジャニー喜多川の記録を取り下げた、というニュースが伝わってきている。海外でもこの問題は大きく取り上げているため、この記者会見で終わりとはならないと思う。折を見て話は出てくると思うし、出していかなければならないと思う。

今回、再発防止特別チームの提言を受けて、ジュリー社長辞任で、タレントの東山紀之が新社長になる、という話やジュリー社長は株主のまま被害者への対応を図る、という話や当事者との対話を続ける等の話はあり、ようやく事件を公にして被害者に対する対応に動き出す、という話はその通りだろうとは思ったが、今後は忖度し続けたマスコミの対応や、ジャニーズ事務所がどこまで誠実に対応し続けられるか、という点で注視していく必要はあると思っている。ジャニーズ事務所の新社長に就任した東山紀之はマスコミの忖度に対して「ジャニーズ事務所の体質が悪い」と自らの非は認めているので、今度はマスコミ自体の自身の点検でできるかにかかっていると思う。

追記

昨晩、この記者会見を受けて、NHKは自身のスタンスをニュース番組で表明していた。ただ、それを見た限り、NHKのスタンスは問題が多いと言わざるを得なかった。最初のステートメントからは若干進歩した感はあるが、結局自身の体質を変えようという意識は見られなかった。NHKは受信料を支払っている正しい視聴者として、先ほど、NHKのお問い合わせ窓口に僕としての見解をメールにて意見してみた。僕のメールだけで何が変わるわけでもないとは思うが、そういうアクションを起こさないと、何も変わらないと思うので。

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