映画「裸のランチ」(輸入盤Blu-ray/CRITERION)

レビューの詳細は、Naked Lunch(Blu-ray/CRITERION)|裸のランチ|輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。

「裸のランチ」は、原作者のウイリアム・バロウズが僕がファンである佐野元春が若い頃に影響を受けたビート・ジェネレーションの代表作家であることから、原作小説を読んだこともあるのだが、作品内容自体が麻薬を決めてラリっている時に見た幻覚をそのまま文章化したものなので、内容が全く理解できず、読むのに苦労した記憶がある。

そのため、映画化は不可能といわれていたのだが、デヴィッド・クローネンバーグが監督と脚本を担当することで、なんと映画化されたのが1991年。先日、映画館ではこの「裸のランチ」の映画版の4Kレストアバージョンが公開されていたのであるが、体調不良で映画館に行く気力がなく、以前購入したものの放置していたCRITERION COLLECTION Blu-rayが手元にあったので、今日視聴をした次第である。

映画版「裸のランチ」は原作小説に比べればまだ分かりやすいとは言えるが、それでもストーリーがあるようでない展開なので、やはりジャンキーの見る幻覚をそのまま映像化しました、的な印象が強い。もちろん、映画化するにあたりドラマ部分も必要なので、バロウズ自身が体験した出来事を映画の中で再現することでドラマ部分を構築し、映画としての体をなしているが、それでも主人公ウイリアム・リーが逃げ込むインターゾーンの世界はジャンキーの見る幻覚の世界そのもの的で、脈絡はない感じはする。

イギリスでは4K UHD Blu-rayがリリースされているようだが、それを買う意欲もなかったので、手元にあったCRITERION COLLECTION Blu-rayで視聴したのだが、このバージョンはデヴィッド・クローネンバーグ監修のもとBlu-ray化されているので、Blu-rayの解像度や色の鮮やかさに制約を受ける部分はあるとはいえ、意外と視聴していても気にならない点である。

音響も2.0chで収録しているのであるが、実際は3-1サラウンド収録なので、AVアンプで再生すると4.1.2chのサラウンドで再生されて、意外と音の広がり感があり、面白いサウンドが聴けることになる。

原作小説は読みづらいところが多いのではあるが、気になる人はこの映画を見て、それでも印象に残ったら、原作小説を読んでみるのが順番的にいいかなと思う。

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