映画「デッドプール&ウルヴァリン」(IMAX 2D/ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13)

マーベル・シネマティック・ユニバース・フェイズ5で、2024年に劇場公開されるのは、この「デッドプール&ウルヴァリン」1本だけなので、期待していたのだが、自分の住まいを福岡から神奈川に移そうとしている時に劇場公開になって、引っ越しの準備で劇場に行く気力がなかった。折下猛暑の影響もあって出かけるのに躊躇していたのもあるし、新型コロナが再び感染拡大しているというニュースも聞いたので、余計に劇場に観に行く気力が失せていた。

しかし、引越しを翌日に控えた今日、ぽっかり時間が空いてしまった。引っ越し準備はだいたい終わっているし、引越しの荷物運び出しが翌日の夕方なので、今日、慌てて引越し準備をしなくてもいいか、という状況になって、じゃあ、気にはなっていた「デッドプール&ウルヴァリン」を福岡のユナイテッド・シネマ キャナルシティ13のIMAXレーザー4Kで見納めに観にいくか、という気になって、観てきた。

「デッドプール」シリーズはマーベル・コミックのシリーズ物の一つではあるが、これまで20世紀フォックス社が製作していた。しかし、映画ファンならばご存知の通り、20世紀フォックス社がディズニー社に買収され、ディズニー社傘下のマーベル映画の一つとして、参入することになったのである。

そのせいもあるのだろうが、作品自体がマーベル・シネマティック・ユニバースの世界観と、これまで作ってきた20世紀フォックス版の世界観をマルチバースという設定をうまく活用して、融合させることに成功している。

作品自体が元々お下品ギャグ炸裂のシリーズなのだが、それをマーベル映画の世界観の設定も取り込んだことにより、爆笑必至の作品に仕上がっている。マーベル映画を見ている人ならば、終始笑い転げること請け合いである。

その一方で20世紀フォックス社の制作した「X-メン」シリーズの設定もギャグにしているところが多々あり、「X-メン」シリーズは途中までしか観ていない僕としては、少々笑えない場面もあった。それでも、「X-メン」シリーズの人気キャラであるウルヴァリンをデッドプールと絡ませるというはちゃめちゃな展開に、終始楽しい思いをしたのは事実である。

この作品がさらにすごいと思ったのは、マーベル・コミック原作でありながら、マーベル・シネマティック・ユニバースに入っていない他社制作の失敗作のヒーローたちをそのヒーローを演じた俳優さんたちに参加してもらい、同じキャラとしてマーベル・シネマティック・ユニバースの世界の中に登場させてしまうところだろう。ブレイドとか、エレクトラとか、まさか、と思うようなキャラがスクリーンに登場するのはある意味感動するところである。

しかも、キャプテン・アメリカを演じたクリス・エヴァンスを別のヒーロー役で登場させてしまうこと自体、驚きである。そして、それをギャグとして演出しているから、余計におかしいし、映画自体が豪華に感じてしまう。

ストーリーは、Disney+で配信されていた「ロキ」の設定であるTVAによる時間軸の操作をデッドプールが正しい方向性に持っていくというもので、そのためにウルヴァリンが必要になるという内容だが、話はややこしいのだが、圧倒的なバイオレンス描写と下品なギャグの応酬で話を進めていくので、飽きさせるところがない。しかも、クライマックスはヒーローものとして成立しているし、かなり出来はいい。

エンドクレジットでは「X-メン」シリーズ等のメイキングが流れて、これらシリーズに敬意を払っているのがわかるし、うまい作りである。

映像は残念ながらIMAXの1.90:1のシーンはなく、シネスコサイズでずっと上映されていたが、作品内容が面白かったので、あまり気にはならなかった。音響は12chのサラウンドが爆音で流れ続けていて、没入感があったと思う。

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