兵庫県知事のパワハラ疑惑で、TBS「報道特集」を改めて鑑賞する

昨日、YouTubeで兵庫県知事のパワハラ疑惑に関する記者会見を延々と視聴した。この問題は、兵庫県知事選挙において、真偽不明の文書や非公開の会議音声を「NHKから国民を守る党」の立花孝志氏に手渡し、それが拡散された件である。そして、その文書や音声を提供したのが、日本維新の会の岸口県議、増山県議、白井県議であった。

昨日の記事は、16時の休憩時間まで視聴した段階で書いたものだったが、その後も鑑賞を続け、最終的に20時まで見ていた。岸口県議、増山県議、白井県議の記者会見は18時半で終了し、その後19時半からは日本維新の会の調査委員による記者会見が行われた。最初の方だけ視聴したが、「維新には自浄能力がないな」と思い、途中で見るのをやめた。しかし、その記者会見の中でTBS「報道特集」の記者が質疑をする場面があったことを思い出した。そして、昨日の記者会見を改めて振り返ると、一昨日の「報道特集」を見てからのほうが、より理解しやすくなっていたように感じた。

テレビや新聞といった、いわゆる「オールドメディア」は近年揶揄されることが多いが、TBSの「報道特集」は最近になって兵庫県知事選挙に関する問題を積極的に追及し、真相に迫る番組作りをしている。昨日の記者会見では、「報道特集」の記者ではなかったものの、別の記者が岸口県議らに対して、「オールドメディアに情報をリークしても握りつぶされるから、影響力のある立花孝志氏に提供した」という趣旨の発言を受け、「真偽不明の裏付けが取れない情報を、マスメディアが拡散すると思いますか?」と逆質問した場面があった。その結果、岸口県議ら3人は沈黙してしまった。

僕自身、オールドメディアに対する不信感はあるものの、XやLINEに代表されるSNSの情報を鵜呑みにするわけではない。情報の裏付けを必ず確認するよう心掛けている。オールドメディアへの不信感は拭えないが、それでも一次情報の発信源としての役割は依然として重要だと考えている。ここを出発点としなければ、真相の解明には至らない。逆に、SNSのインフルエンサーの意見をそのまま受け入れてしまうと、真実を見失う危険がある。なぜなら、彼らの情報源自体が信頼できるものとは限らないからだ。

前置きが長くなったが、昨日の記者会見を見て、一昨日のTBS「報道特集」でもこの問題が取り上げられていたことを知り、「これは見なくては」と思った。「報道特集」はテレビ番組のため、通常リアルタイムで視聴しなければならない。しかし、最近ではYouTubeやTVerで見逃し配信が行われており、リアルタイムで見逃しても後から追いかけて視聴できる。僕も先ほどYouTubeで配信されていたものを視聴した。

実際に視聴してみると、昨日の記者会見で岸口県議らが弁明していた内容を再確認することができ、頭を整理するのに非常に役立った。このような番組がもっと早い段階で問題を取り上げていれば、「オールドメディア」と揶揄されることも少なくなったのではないかとも思う。しかし、兵庫県知事選挙の問題は真偽不明な点が多く、取材や調査に相当な時間を要することを考えると、TBSがこのタイミングで取り上げただけでも、問題点を客観的に整理しやすくなってきたのではないかと感じる。

兵庫県知事選挙は未だに謎や問題点が多く、着地点が見えない状況だ。しかし、先ほど視聴した「報道特集」の最後に記者が放った一言は、強く心に刻まれた。それは、「事件の発端は斉藤知事のパワハラ疑惑を告発した元県民局長の身元を調査し、それを明かして斉藤知事が公開パワハラを行っていたのではないか?」という指摘である。つまり、そもそもの発端を忘れてはならないということだ。これは僕も強く同意する。もし、告発者の身元が明かされるようなことがあれば、内部不正を告発する人がいなくなってしまうからだ。

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