映画「骨を掘る男」をBlu-rayで見た雑記

レビューの詳細は、『骨を掘る男』Blu-ray(国内盤)レビュー|沖縄戦の死者を“他人のままにしない”ために。遺骨収集の現場から弔いの意味を問い直す静かな衝撃作【SDR / dts-HD MA】を参照のこと。

2月に、映画「骨を掘る男」が書籍化&Blu-ray/DVD化で驚くが、Blu-ray/DVDの仕様でさらに驚くと書いたように、この「骨を掘る男」のBlu-rayはプレス版Blu-rayではなく、BD-Rである。映像、音声の記録方式そのものは、プレス版のBlu-rayと全く同じなので、ジャケットにもディスクにも「Blu-ray Disc」のロゴは入っているが、BD-Rであることには変わりはない。

2月に買ってからしばらく放置していたのであるが、書籍版「骨を掘る男」をそろそろ読まないとな、と思った時に、映画版「骨を掘る男」を見ないと話がわかりづらいだろうと思って、普段は輸入盤Blu-rayで映画を見ているのに、今日はBD-Rであり、国内版である「骨を掘る男」を見ることにした。

上記リンク先でも書いたように、この映画は福岡から横浜への引越しのタイミングで劇場公開されたので、劇場に観に行くタイミングを逃してしまい、観られなかった作品である。それで、BD-Rではあってもホームシアターで見られることに感謝の念は隠せなかった。

映画は「ガマフヤー」と自ら名乗っている具志堅隆松が沖縄戦で戦没した遺骨を集めている様子に密着した作品である。しかし、具志堅隆松に密着しているからといって主役が具志堅隆松かと聞かれると、「違う」としか言いようがない。

このドキュメンタリーの主役は監督、撮影、編集を兼ね、自身も画面に登場する奥間勝也その人なのだろうと思う。彼の大叔母も沖縄戦の犠牲者であり、遺骨がいまだに発見されていないのだが、奥間勝也が具志堅隆松の遺骨収集に密着するうちに、自分に対する「赤の他人でも弔うことができるか?」という大きな問題に対して、なんとか解を見出そうとしているのが、この映画のキモなのである。

そして、その折り合いはラストに至る場面で決着がついていく。奥間勝也自身が自身の抱えた問いに対して回答を見出していく様子が描かれていて、テーマ的には重たい内容になっている。

もちろん、沖縄戦だけでなく、今の沖縄が抱える問題をも余すことなく描き出していて、辺野古基地建設にまつわる描写も抜かりなく描かれているので、視聴者は他人事として見ることはできないはずである。

ドキュメンタリーなので、映像の質や音響効果についてとやかくいうべき内容ではない。HD/SDRの画質であるし、dts-HD MA 5.1chで記録されているが、具志堅隆松や奥間勝也のセリフそのものが、ドラマティックだとしか言いようがない。

BD-Rが仕様で発売されているぐらいだから、販売数は望めないのだろうと思うが、現在のおかしな世界の中で、こういう作品を見ることで、何か考えるきっかけになって欲しいと思うのだが、望みすぎだろうか。

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