奥山俊宏著「兵庫県告発文書問題」岩波書店を読んでの感想

僕がこの「兵庫県告発文書問題」という書籍の存在を知ったのは、2026年のゴールデンウィーク付近だったと思う。Xあたりで話題になっていたので、読んでみようかとネット書店を検索すると、軒並み売り切れ状態で入手できなかった。ただ、版元の岩波書店は重版をかけている、と告知していたので、楽天ブックスに注文を入れて重版ができるのを待っていた。

話によると、そのゴールデンウィークで話題になっていた時に、マスメディアの人々もこの本を入手しようとしていたらしいが、品切れ状態のため、入手できなかったという。マスメディアがそんなことでいいのか? と思うが、岩波書店の場合は本屋に本を下ろしたら買取制で返品が効かないので、在庫を絞ったのかもしれない。

兵庫県の告発文書問題は、NHK党の立花孝志が兵庫県議だった竹内英明さんの自死に対してひどいことを言ったのが契機になって、自分なりに追いかけていて、ある程度は知っているとは思っていた。ただ、今回、全体の流れとして書籍が出るのは事件の全容を俯瞰するのにいいかと思ったので、重版ができて発送された後、手元に届いてから読み始めた。

作者の奥山俊宏さんのことは知らなかったが、兵庫県知事の斎藤元彦が元西播磨県民局長(書籍では実名も出ているが、会えてこう書く)の発信した告発文書について、「誹謗中傷だ」とか「仕事中に仕事しないで」とか批判していた頃から、斎藤元彦の対応に対して異議を申し立てていて、兵庫県の告発文書問題についても内部通報の観点からずっと関与し続けていることが本を読み進めることにわかってきた。

奥山さんの性格上、本の内容は基本内部告発という問題についての観点から兵庫県の問題をずっと論じられているが、それでも、時系列的に兵庫県で何が起きたのかを客観的に記しているので、兵庫県の抱える問題が明確になってくる。

僕もこのブログで兵庫県知事の斎藤元彦を非難する記事をいくつか書いているが、この本でも斎藤元彦の態度に対して批判する姿勢は崩していない。それが全ての元凶だと認識できる。

奥山さん自身も兵庫県知事選の最中、誹謗中傷にさらされたそうだが、結局刑事告訴はできなかったと書いてある。最近では、兵庫県知事選挙でデマを拡散した一部人物が名誉毀損などの罪で告発される状況になってきているが、その結末はこれからなので、またまだ問題が解決しているとは言い難い。最大の問題は、斎藤元彦が自分の過ちを全く認めようとしない姿勢にある。

兵庫県の問題はSNSやマスメディアから流れてくる断片だけでは間違った受け取りをしてしまう恐れがある。そう言った面では、この本による視点で問題点を整理する必要があると感じている。

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