佐野元春、沖縄の辺野古問題についてFacebookで言及

一昨日のことだったが、佐野元春が「境界線」というタイトルでFacebookに、沖縄の辺野古問題について触れられている。その内容について、Facebookを見られない人もいるだろうから、引用して、ちょっと考察したい。


境界線
佐野元春
2015年5月。国道329号線を走る。
北東沖縄の東側、辺野古に向かう。
運転しながら思う。
現在を軽視してはいけないし、
誇張してもいけない。
米軍基地問題で、
また、この地が引き裂かれている。
本来絆で結ばれているはずのこの地。
誰がその絆を壊しているのか。
なぜその絆が引き裂かれなければならないのか。
リーダーが息をするたびに目を凝らす。
どんなリーダーも信じない。

この内容を読んで、多くの人が賛否を発言している。賛成の人は、沖縄だけが米軍の基地負担を受けていることに対して、佐野元春が批判をしていると、受け入れられていると思う。逆に批判的な人は、実は辺野古の米軍施設反対をうたっているのは左翼の人たちで、辺野古の人たちは基地受け入れに対して賛成なのを佐野元春が知らなすぎる、という見解のようである。僕はどう取ったかというと、ちょっと複雑である。実は佐野元春がどちらの意見に対しても、確実に表明していると感じられないからである。辺野古の基地問題は、実はかつて読んだ「これが沖縄の生きる道」という本によれば、沖縄はすでに基地による政府からの助成金にずぶずぶで、政府の助成金がなければ経済が回っていかないことが明らかになっているから、単純に基地反対をすればいいというわけでもないのである。その辺を佐野元春は知ってか知らずか分からないが、「現在を軽視してはいけないし、/誇張してもいけない。」、「どんなリーダーも信じない。」と非常に抽象的な発言をしている。賛成派からすれば、リーダーは多分安倍首相になるだろうし、反対派からすれば、翁長県知事になるように思う。そういう意味では、どちらにも取れるような発言をしていると考えられる。ただ、佐野元春の過去の発言からすれば、どちらかといえば政府のあり方に批判的に取られるような感触は受ける。僕自身は「これが沖縄の生きる道」を読んでことが単純ではないことを知っているから、佐野元春の発言は微妙に意味深であると捉えている。どう取るかは、読んだ人の見解に任せたいと思うが、個々人が考えるきっかけになってくれればいいかとは思う。

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