レビューの詳細は、ASSASSINS(Blu-ray)/暗殺者/輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。80年代には強いレーガン政権の庇護を受けて、大いにヒットしたスタローンの映画だが、90年代に入ると、迷いが出てくる。その中で、ちょっと異色的な雰囲気を持っているのがこの「暗殺者」だと思う。まだ「マトリックス」シリーズで名を知られる前のウォシャウスキー兄弟がストーリーと脚本を担当しているので、普通のアクション映画とはちょっと違う雰囲気を漂わせている。ただ、監督がリチャード・ドナーなので、結局は脚本を生かし切れず、完全にはウォシャウスキー兄弟の持つ良さを再現できていないのが残念なところ。スタローンが過去を後悔している暗殺者役を頑張って演じているが、ちょっと無理も感じるところはある。その分若き暗殺者をバンデラスが好演していて、そちらで作品の面白さを作っている感はある。また、ジュリアン・ムーアがまだあまり売れていない頃に出ているので、先物買いの感もある。まあ作品的には水準で落ち着いているが、ちょっとだけ尖った感もある作品で、一見する価値はあると思う。
コメント