スター・トレック ヴォイジャー 第156話「母となるものの孤独」

パリスとトレスの間に子供が出来た。それを祝福するクルーだったが、トレスの心は晴れない。彼女は幼い頃からクリンゴンと地球人のハーフであるがためにいじめられてきた過去を持っているからだった。たまたまドクターが見せたパリスとトレスの子供のイメージホログラムがクリンゴンの特徴を備えていたことも、トレスの精神バランスを崩させる原因となった。思い詰めたトレスは、ドクターの機能を改良して、子供からクリンゴンの遺伝子を取り除こうとする。

トレスが主役で、パリスがサポートする展開の人間ドラマ。クリンゴンと地球人のハーフであるトレスならではの苦悩が、様々に描かれるようになっている。24世紀になってもやはりエイリアンとのハーフはいじめられるという現代と同じ問題を抱えているのは、興味深い。そしてトレスの父親とトレスの母とトレス自身のかかわり合い自体が、トレスの心を苦しめてきているのを詳細に描くことで、母となるトレスの苦しみを十分に伝えるものになっている。パリスが段々成長して立派な夫になっているのが、見所とも言える。

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