引越し公社の輸送により移動するカミオン隊は、ベスパに頭を抑えられアーティー・ジブラルタルへのコースを取るしかなくなる。その途中先行したウッソは、静かな港町で自分のことを死んだ息子と勘違いした老人と出会う。彼と交流を深めるウッソだったが、こんな静かな港町にもベスパの侵攻は始まり、ギロチン台が象徴として設置される。それに反対する市民だったが、ベスパは市民に対して銃を突きつける。その過程の中老人は死亡し、ウッソの怒りが爆発する。
物語前半は、なんともない静かな展開だが、後半一気に過酷な戦争という現実さを突きつけてくるのがこのエピソードの特徴だと思う。以前にも出てきたザンスカール帝国まの象徴でもあるギロチンが今回も出てきて、人こそそれで殺さないまでも、魚を切るシーンでその恐怖感が伝わってくるような仕掛けになっている。ウッソと彼を息子と勘違いする老人の交流も本エピソードの肝で、老人がベスパに殺されるところを見ているからこそ、ウッソが戦う理由が出てきているのだと思う。ベスパのグリフォンが今エピソードで市民に扮して心の平穏を保っていようとするところなどは、ギロチンという行為がベスパにも過酷な体験になっているということを示しているといえよう。
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