映画「ムーンフォール」(Apple TV 4K/Amazon Prime Video/4K UHD)

レビューの詳細は、ムーンフォール(4K UHD/Amazon Prime Video)/Apple TVで観た映画のレビューを参照のこと。ディザスター・ムービーを作り続けているローランド・エメリッヒが、今度は月が公転軌道を外れ、地球に衝突するという事態から始まる大災害に対し、NASAの責任者であるファウラーやハーパー、ハウスマンといったキャラが月に向かい、事態の収拾に努めるという映画である。製作費は150百万ドルもかかっていながら、全世界での興行収入は44百万ドルしか稼げず、日本では劇場公開もできずにAmazon Prime Videoでの配信になってしまった失敗作である。

で鑑賞して思ったのだが、ローランド・エメリッヒの他のディザスター・ムービーと展開がほぼ同じで、描写もほぼ同じであるがために、既視感が強く、結構退屈する映画になっていると思う。映画批評もかなり悪いものになっているが、それが納得できるだけの出来でしかない。

ただ、後半のファウラーやハーパー、ハウスマンたちが月で遭遇する自体は他のディザスター・ムービーとは違って新基軸を打ち出しているので、そこだけはSFチックで新鮮味を感じたところである。でも、そこだけが新鮮味を感じていて、その他はパターンが同じなので、展開が読めてしまう。家族愛の描写も他の映画と同じだと思う。

映画は4K/HDR10で収録されているので、映像自体は高精細で魅力ある。ただし、なんか輝度の設定がおかしいようで、黒に締まりがなく、白が飛んでいるかのような描写が結構あるので、HDR10の効果が変な具合に出ているかのように感じる。音響もオリジナルはDOLBY ATMOSではあるが、配信版はDOLBY DIGITAL PLUS 7.1chなので、仕様としては劣化している。ただし、dts Neural:Xで視聴した限りではかなりイマーシヴなサラウンドをしていて、物体の移動感や方位感は優れていると感じる。総じて、映像の鮮明さや音響の楽しさのみで語られる映画になっていると思う。

Amazon Prime Videoで見る

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