レビューの詳細は、DUEL(4K UHD Blu-ray)|激突!|輸入盤DVDで観た映画のレビューを参照のこと。
ハリウッドを代表する映画監督、スティーヴン・スピルバーグの監督デビュー作であり、アメリカではテレビムービーとして放送されたのちに、海外配給を行う際に再編集を施して劇場公開されたという伝説を持つ映画である。
僕は過去にテレビ放送か何かでこの「激突!」は見た記憶はあったが、これまでディスクメディアで見た記憶はないし、所有した記憶もなかった。テレビ放送で「激突!」を見た時に「面白い!」と思った記憶は残っていたが、ディスクメディアで購入するタイミングは逸していた。
昨年、4K UHD Blu-rayでリリースされた際に、どういう気の吹き回しか、購入する気になって手元に所有したのだが、今日まで放置していた。
たまたま今日、何の映画を見ようという段になって、上映時間が短い映画にしようかなと考えたところ、日本語字幕が入っているこの「激突!」を輸入盤4K UHD Blu-rayで改めて視聴しようと考え、何十年かぶりに視聴した次第である。
改めて4K UHD Blu-rayで「激突!」を視聴して、その完成度の高さに驚いた。スピルバーグの才能の高さに感心したし、物語が非常に単純なのに、その作品の中に没入させ、主人公の味わう恐怖を共有できる作風に魅了された。
物語は低速で走行するトラックを追い越した主人公がそのトラックから命を狙われるという、ただそれだけの映画なのだが、単純な内容をここまで手に汗握る展開にしてしまうスピルバーグの凄さを改めて思い知ったところである。
もちろん、この「激突!」には原作小説があり、その原作小説を書いたのがSF作家として有名なリチャード・マシスンであることも、ストーリーの面白さに拍車をかけていると思うのだが、原作の出来の良さに加えてスピルバーグの演出のうまさが加わって、作品の良さを生み出している。
音響がDOLBY ATMOSになっているのも特筆すべき点であり、トラックのエンジンの唸り方とか、トラックの移動感による恐怖心を煽る演出が素晴らしく、まさに手に汗握る展開になっている。
久しぶりに見た「激突!」だったが、改めて見てすごい出来の映画だなと実感する次第である。
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