映画「オッペンハイマー」、日本での最初の週末の興行収入が250万ドルを稼ぎ出す

土曜日、映画「オッペンハイマー」をIMAXレーザー4Kで鑑賞した。その感想はリンク先に書いてあるとおりである。そもそも原爆の父という日本にとっては微妙な内容の話に加えて、バーベンハイマー騒動、日本での配給会社が決まらない、という問題を乗り越えての公開だけに、ビターズ・エンドという弱小配給会社がIMAX上映だけでなく、DOLBY CINEMA上映や新宿だけだが35mmフィルム上映に対応したことは、賞賛に値する。

映画館にも僕が見た限り、結構IMAXシアターに人は入っていたように思うが、今日、アメリカのエンターテインメント情報誌、バラエティがこの週末3日間の「オッペンハイマー」の興行収入を報じている。3日間で250万ドルを稼ぎ出した、とのことである。日本円に直すと約3億7800万円とのことで、3時間の長尺の映画でしかも伝記映画、原爆の父の半生という微妙な内容の話、15歳未満鑑賞不可という制限がかかりまくりの状況下では大ヒットと言えるのではないか。

ちなみにこの週末の興行収入一位は「変な家」であり、続けて「ハイキュー!!」が続くのだそうである。しかし、今年公開されたハリウッド映画では最大のオープニング興行収入を稼いでいるのであり、IMAX観客が多かった「デューン 砂の惑星 PART2」の130万ドルを軽く上回っているとのことである。

個人的には「変な家」や「ハイキュー!!」よりも「オッペンハイマー」の方が作品的に出来がいいのではないかとは思うのだが、「変な家」も「ハイキュー!!」も見てはいないので、批判は避ける。あくまで見た映画として「オッペンハイマー」の出来の良さは実感しているところであるし、広島や長崎の描写がなくてもきちんと反核を訴えた作品に仕上がっていると思っている。

映画を見た時の感想には書かなかったが、後で家に戻って輸入盤4K UHD Blu-rayでラストを確認して思ったのは、ラストはかなり終末的な終わり方である。オッペンハイマーを賛美する展開にはなっていない。彼が死の世界を開いてしまった、という意味合いの終わり方をしているので、じっくり見ると絶望感すら感じられる。

そうした部分も含め、週末にニュースで「オッペンハイマー」に関する記事を読むと、見出しはミスリーディング的内容になっている記事も、結構内容的には本質をついた記事が多かったような気がする。ビターズ・エンドは誠実な宣伝を繰り広げていたように思うし、思考停止に陥る前に、この「オッペンハイマー」を見て、考える、ということをしてほしいなと思う。

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