スター・トレック:ディスカバリー シーズン5第6話「口笛言語」(Paramount+/Amazon Prime Videoチャンネル)

あらすじ

バーナムがラアクから手に入れたロミュランの石碑と同時に、謎の液体の入った試験管の調査をスタメッツとアディラにさせていた。しかし、その液体はただの蒸留水であり、手がかりはないように思われた。試験管には何らかの文字が書かれていたが、解読不能だった。

バーナムはコヴィッチ博士に呼び出され、試験管に入った蒸留水についてのヒントをもらう。過去にロミュランの石碑の制作に関わった科学者の中にデノビュラ人のクリール博士がいて、彼は砂漠の惑星に水を与えて生命が住めるようにする技術を持っていた。クリール博士はハレムノという砂漠の惑星にフォースフィールドと雨を降らせる施設を密かに作り、水なしで苦しむ住民を助けることを過去にしていた。

ディスカバリーはハレムノに到着し、施設を調査しようとする。しかし、ハレムノに住む住民はワープ技術を持っていない進化の過程をとっていたので、ディスカバリーの技術を持って接触するわけにはいかなかった。それで、トライコーダーをコンタクトレンズに装備させた形で、バーナムとティリーが地表に降り立つ。

その頃、カルバーは自分の体の異変に気づいていた。ジナールが憑依して以来、神経の異変を感じ取っていたのである。ホログラムで調査方法を調べていたカルバーは、スタメッツに頼んでバイオスキャンを実施してもらう。しかし、身体的異変は発見されなかった。

ハレムノの地表に降り立ったバーナムとティリーは「高い頂き」を目指す一群と出会う。その中の一人の女性は砂漠の砂を吸い込んでいて体調不良に陥るが、バーナムと「高い頂」を管理する者たちの助けにより一命を取り留める。

「高い頂き」を調査したいバーナムとティリーは、「高い頂き」の神殿に行きたいと管理者であるオーヴァーズに申し出るが、それには喉の渇きを我慢しながら頂まで歩く挑戦が必要だった。オーヴァーズの娘であるラヴァも挑戦したいと申し出て、何名かが神殿に行く挑戦をする。

その挑戦を始める前に喉が渇く薬を飲まされ、挑戦者全員が喉の渇きに耐えながら頂を目指すが、喉の渇きに耐えかね、次々に脱落する。途中で苔の色が変わっていることに気づいたバーナムは、クリール博士が作った装置の故障を疑い、意図的に挑戦から脱落して、隠されたコントロールパネルを見つけ出し、システムの修復をする。その手助けとしてブリッジでの任務を希望していたアディラが行う。

ティリーとラヴァは最後まで挑戦を潜り抜け、神殿に連れて行ってもらえる。しかし、そこで二人は閉じ込められる。オーヴァーズによれば、二人の犠牲が雨を降らせる儀式になるという。しかし、システムの仕組みがわかったバーナムはティリーたちを犠牲にすることはできなかった。そのため、連邦の規約である「ワープ技術を持たない種族とは接触しない」を破ってオーヴァーズの前に現れ、ティリーとラヴァを救おうとする。

感想

今回のエピソードは、本筋であるロミュランの石碑探しよりは、ワープ文明以前の種族との接触と、その種族の信じている儀式についてバーナムとティリーが従いつつも、石碑の謎解きの話を行う展開になっている。

物語自体がワープ文明以前の種族との接触なので、ディスカバリーのクルーがどう彼らの文明を破壊しないで任務を遂行できるかが鍵になっているが、「スター・トレック」らしく最終的には文明汚染をしながらも種族の犠牲になろうとしていたティリーとラヴァを救うところは、結構見どころがある。

そして、文明以前の種族の文化をじっくり描きながら、最終的には創始者にたどり着くための鍵を入手していくところは、最後の最後で明確化されるので、クライマックスの爽快感はたまらないものがある。

その一方で、ジナールに憑依されたカルバーが体の異変を感じ取り、スタメッツの助けを借りて自分の体を検査する話や、カルバーとブックの関係が深まる展開は、先のストーリーに影響してくるように思える。

今回はモルとラアクは出てこないが、次回以降また登場すると思われるので、興味は尽きない。

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