数日前、FUJI ROCK FESTIVAL ’25に山下達郎が出演するというニュースを耳にし、大きな違和感を覚えた。そもそも山下達郎はロックなのか?という疑問もあるし、彼が音質に異常なまでにこだわり、アリーナでは決してコンサートを開かず、ホールツアーにこだわっていることを考えると、野外フェスでそのこだわりを貫くことができるのかという疑問も浮かぶ。
それ以上に、昨日のYahoo!ニュースの記事を読んで、違和感はさらに強まった。かつてジャニーズ性加害問題について音楽プロデューサーの松尾潔がTwitter(現X)で取り上げ、それに対し山下達郎が自身のラジオ番組で反論する形で「自分の意見を忖度だと思う人は自分の音楽を聞く必要はない」と発言したまま、一切訂正も釈明もしてこなかった。その姿勢に対する違和感が、いまだに拭えない。
当時、僕もこのブログで「山下達郎のCDの音源をiPhoneから削除した」と書いたが、その後も彼の態度には疑問を持ち続けている。山下達郎のファンの多くは「また達郎が頑なになって色々言ってるよ、まあ仕方ないな」といった態度で受け止めているように見える。ファンならそれでいいのかもしれないが、ファンではない僕としては、問題が未だに解決へと至らないジャニーズ性加害問題に対し、新たな事実が明らかになった今でも何の訂正も行わないその姿勢は、到底納得できるものではない。
そんな中でのFUJI ROCK FESTIVAL ’25への出演。ファンは当然見に行くだろうが、フェスである以上、ファンではない人も別のアーティスト目当てで会場にいることになる。果たして、そのような場で、あの発言をした人物の音楽を聴かされることに抵抗を感じる人がいてもおかしくない。
Yahoo!ニュースによれば、山下達郎がフェスに出演する背景には「コンサートの観客動員が厳しくなっているから」という事情があると報じられていた。しかし、これは誤りだと考えている。彼がアリーナ公演を行わないのは、前述の通り音質へのこだわりが強すぎるからであって、単に動員力が落ちているわけではない。実際、2000人規模のホールツアーでもチケットは入手困難なことが多く、ファンの熱意が衰えているわけではないのだ。
このニュースを受けて、Yahoo!リアルタイム検索でX(旧Twitter)の反応を見てみた。結果、ファンの「見に行きたい」という声がある一方で、僕のように違和感を抱く人や彼を批判する人、それに対して反論するファン、さらに「そもそもフェスに出るべきではない」とする意見が拮抗している状況だった。
僕自身はFUJI ROCK FESTIVAL ’25に行く予定はないが、この違和感が消えることはなさそうだ。本人が釈明することもないだろうが、ラジオでの発言以降、状況は大きく変わったのだから、本当は何らかの説明をしてほしいと今でも思っている。
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