映画「ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:Q」(Blu-ray)

昨年公開され、大ヒットを記録したシリーズ第3弾。多分劇場公開時のレポも書いていると思うが、今回Blu-ray発売にあたり、改めて鑑賞したので、感想を書いてみたい。

今回の話は当初の「ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:破」の最後に付け加えられていた予告編とは全く異なる話になっているので、当惑を感じたのは劇場での感想だが、再見してみると、碇シンジのキャラが昔のテレビシリーズのキャラに戻ってしまったかのような感覚を受ける。彼が綾波レイを救助しようとした結果、サードインパクトが起こり、人類の多数が死滅してしまったというのが今作のバックグラウンド。そして救助したはずの綾波レイがまだ初号機の中にいて、シンジが改めて出会うレイはコピーでしか過ぎないという点など、テレビシリーズの影響を受けてしまう。

テレビシリーズの影響といえば、渚カヲルとシンジの関係もテレビシリーズを彷彿させるような感じになっている。ただ、第1作目からずっとカヲルがシンジのことを知っていたことをみると、幸せを掴めないシンジを何とかつかませようとする役割を追っているようにも思う。結果としてそうはならないのだが。

シンジが初号機の中にいた14年の間に何があったかは、ある程度登場キャラのセリフで語られるが、全体的に説明不足の感は否めない。テイストとして訳のわからない用語を多数利用して物語を構築していくのは、旧テレビシリーズと変わらない。

物語としては、全く新しい展開だし、NERV解体という設定も面白いが、この物語のたどり着く道は、どうけりをつけるのか、ますます分からなくなってしまったというのが本音である。

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