映画「機動戦士ZガンダムII A New Translation 恋人たち」(Blu-ray)

「機動戦士Zガンダム」の劇場版第2弾。物語はアムロの復活から、カミーユと強化人間・フォウとの淡い恋、宇宙に移動してからのZガンダムの登場、ティターンズの横暴と、サラとカミーユ・カツの関係、そしてアクシズの登場までを描いている。15話分をわずか98分という短さにまとめるため、かなりのエピソードが合体している。その中でも、主人公カミーユと、彼に関わる女性たちの関係が面白いと思う。第1弾の「星を継ぐ者」からカミーユがキレる若者から、少し状況を受け入れる性格に変わっているため、カミーユとフォウの関係、カミーユとファの関係、カミーユとサラの関係が、それぞれ新たなカミーユを形作るきっかけになっていると言える。もちろんそれ以外にも、ヘンケン艦長とエマの関係や、シロッコとサラの関係、ジェリドとマウアーの関係もそれぞれがお互いを意識する関係になっていて、単に誰かが誰かを愛する、というだけにとどまらない展開になっている。レコアとシャアの関係も、シャアが奥手なために後でレコアを失うというところが事前に描かれ、より分かりやすくなっていると思う。映像はDVDとちがつて高品位のBlu-rayなので最初はTVシリーズの映像と新作画の違いがあからさま過ぎて、とっつきにくいが、見ていると慣れてくる。ただ、やはり新作画の解像度はかなり高いので、いくらノイズを乗せてもその差は歴然である。音響はDOLBY TRUE HDで、全般的に音の塊感がある感じである。サラウンドも使ってはいるが、あまり明瞭ではない。

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