人気アメリカンコミック「キャプテン・アメリカ」の映画版第三段であると同時に、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」の続編でもある本作は、多分過去のシリーズを見ていないと、少々分かりづらいと思う。過去のシリーズのエピソードが、今作にかなりの影響を与えているからである。ストーリーは、アベンジャーズの活躍により、世界の平和は保たれてきたが、その陰で犠牲になった人や建築物なども多く、国連の監視下にアベンジャーズを置く法案ができる、というもの。キャプテン・アメリカはその法案に反対するが、一緒に戦ってきたアイアンマンは、法案に賛成し、アベンジャーズが内部分裂をしてしまうという話である。そんな時にテロが起こり、キャプテン・アメリカのかっての友であるウインター・ソルジャーが犯人とされるが、キャプテン・アメリカは真相を探り、恐るべき真実を知ることになる。話は結構複雑だし、物語も暗い印象がある。アイアンマンが出演するが、シリアスな役割で、コメディの要素はない。アベンジャーズの内紛は、実は映画のクライマックスでとんでもない話になり、キャプテン・アメリカとウインター・ソルジャー対アイアンマンという悲壮な戦いが待っている。その一方でマーベルのヒット作「スパイダーマン」や「アントマン」といったキャラも参戦し、空港でのバトルでそれぞれ見せ場を作っているのは、面白い。ラストが、アベンジャーズがどうなるのか、謎のまま終わるが、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」でどのようにまとまるのか、期待が膨らむ。
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