2-3日前に、映画「インターステラー」劇場公開10周年を記念して全国のIMAXシアターでリバイバル上映を行う、という話からチケット争奪戦で大変な思いをした、という話を書いている。
この映画は、最初に見たのは通常映画館で、次に輸入盤Blu-ray、そしてコロナ禍の福岡、キャナルシティのIMAXレーザー4Kでずっと見続けている。しかし、今回のIMAXリバイバル上映はかなり期待していた。住まいを横浜に移したことで、東京、池袋のグランドシネマサンシャインのIMAXレーザーGTで、ノーラン監督が意図した画面サイズで見るチャンスができたからである。
チケットはなんとか確保できたが、あとでグランドシネマサンシャインのサイトでチケットの予約状況を見ると、なんと今日、22日から週末3日間の上映は全て完売という盛況ぶりである。僕の場合、土日は用事があるので金曜しか空いていなかったのだが、平日の金曜の昼の回ですらチケット完売ってどういうことだよ、しかもリバイバル上映の作品なのに、とすら思った。
映画館も色々なお客が入ることを想定したのか、入場時に劇場での注意書きの紙を配布して、映画上映中にスマートフォンの画面をつけないで、とか注意していた。僕は結構早くに劇場に入場して席に座っていたのだが、予告編が始まって、IMAXのトレイラーが上映されている時ですら席を探しているお客が何人もいるのには、注意散漫にさせられた。
ただ、映画上映時にはトイレに行くお客は数名いたものの、映画鑑賞を妨げるような行為は僕は見なかった。また、映画上映終了時にお客から拍手が沸き起こったのも印象的だった。僕も拍手したが、この映画の出来の良さを象徴するかのような出来事だった。
映画は、近未来の地球で、荒廃していく環境の中、元NASAのパイロットで今は農夫のクーパーという男が、NASAが極秘に進めていた人類を他の惑星に移住させる計画に参画し、土星のそばにできたワームホールを通って、人類移住可能な惑星を探すというSF物であるが、物語自体はクーパーという男とその娘であるマーフの親子の愛情や絆といったものをSFの設定の中にうまく折り込ませていて、かなり感動的である。クーパーとマーフの親子の他にもNASAのプロジェクトのリーダーであるブラント博士親子の関係も描かれていて、家族の愛情と憎しみを絶妙なバランスで描いている。
IMAXレーザーGTだと、デジタル上映ではあるものの、IMAXフィルムと同じアスペクト比である1.43:1で、画面サイズもほぼ同じ25×18mのスクリーンで、クリストファー・ノーラン監督の意図した画面が再現されるので、圧巻の一言に尽きる。4年前にIMAXレーザー4Kで1.90:1のアスペクト比で見てはいるが、1.43:1の圧倒的迫力の前では、今まで見てきた「インターステラー」はなんだったんだ? とショックを受けるぐらいである。
また、サウンドも重低音が終始唸っているので、耳かおかしくなるのではないかとすら思える音響効果を生み出していて、DOLBY ATMOSとは違ったチャンネルベースのサラウンドでもここまで臨場感を出せるのか、と度肝を抜かれた思いである。
最初の劇場公開から10年を経過して、ようやくクリストファー・ノーラン監督の意図したスクリーンで「インターステラー」を見ることができて、感無量である。「ダンケルク」に続いて、IMAXレーザーGTでノーラン監督の作品を見られたことに感激している。
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