北村浩子著「日本語教師、外国人に日本語を学ぶ」小学館新書

本書は、日本語教師である北村浩子さんが、日本語堪能な外国人9人に対し、「日本はいい国です」といった評価を抜きにして、彼らがどのように日本語を習得していったのか、母国語と日本語の違い、国民性の違いなどについてインタビューを行い、その記録をまとめたものである。

僕にとって、北村浩子さんは日本語教師というより、FM横浜のニュースアナウンサーとしての印象が強い。彼女は10年ほど前までFM横浜でニュースを読み上げており、また2005年当時はFM横浜のWebサイトで「ヒロ☆コラム」というエッセイを連載していたため、とても身近に感じていた。「ヒロ☆コラム」は後に書籍化され、僕も出版後しばらく経ってから中古本を入手している。

最近では書評家としての印象が強い北村浩子さんだが、外国人に日本語を教える日本語教師としての一面があることは、この本の発売告知を通じて改めて認識した。ニュースアナウンサーという仕事柄、日本語について深く考える機会が多かったのだろうが、実際に外国人に日本語を教える中で直面する難しさについても、本書には記されている。

本書では、9人の外国人がどのように日本語を習得していったのかが具体的に紹介されており、その内容は非常に興味深い。僕自身、仕事の関係で50歳を過ぎてから英語で海外の社員とやり取りせざるを得ない状況にあるため、自分の英語習得の過程と重ね合わせながら読んだ部分が多い。このブログや「がちゃんの部屋」でも書いているように、僕は輸入盤DVDやBlu-rayで映画を見続けているため、一般の日本人に比べれば英語に対する抵抗感は少ないと思う。しかし、映画を英語環境で観たり聞いたりすることと、自分で英語を話したり書いたりすることは全くの別物であり、その点で苦労することも多い。

本書に登場する外国人たちの日本語習得法は、そんな僕にとって大いに参考になった。日本語という難解な言語を学ぶ話として読むのではなく、「母国語ではない言語を学ぶにはどうすればいいのか」という視点で読むと、すんなり理解できるように思う。

著者の北村浩子さんの思い入れも伝わってくるため、本書は非常に読みやすく、日本語という言語について改めて考える機会を与えてくれる一冊である。日本人にとって日本語は日常的に使うものであり、普段は意識しないが、改めて考えるとかなり高度なことを読み、書き、聞いているのだと実感させられる本であった。

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